ダイセル 中国地方発明表彰で「発明奨励賞」を受賞

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2019年10月15日

 ダイセルは11日、今年度の「中国地方発明表彰」(主催:発明協会)で、「酢酸セルロース製造用のパルプの解砕方法及び酢酸セルロースの製造方法(特許番号:5816395)」によって「発明奨励賞」を受賞したと発表した。発明者は保坂光輝、岡野俊紀、位田雄二の3氏。

 今回の発明は、主力製品である「酢酸セルロース」の原料であるパルプの解砕(シートを繊維状にすること)方法と、解砕されたパルプを用いて酢酸セルロースを製造する方法。

 この方法によれば、パルプの劣化を抑制しながら均一な状態に解砕することができる。また、この方法で解砕されたパルプを原料とした場合、未反応物を低減して、透明性・ろ過性・可紡性に優れた酢酸セルロースの製造が可能だ。

 同社は2016年から大竹工場(広島県大竹市)に、今回発明した解砕装置を設置し、反応剤・溶媒の使用量を削減することで環境負荷物質の排出を低減し、より環境に配慮しながら、良質な酢酸セルロース製造を行っている。

 「地方発明表彰」は優れた発明などを生み出した技術者・研究者に対して行われるもので、1921(大正10)年からの歴史がある。今回の表彰では、発明の実用化による社会的貢献が評価された。なお、表彰式は今月25日に広島市の「広島ガーデンパレス」で行われる。