BASF アントワープ拠点でエチレンオキサイド増強

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2019年10月30日

 BASFはベルギーのアントワープにあるフェアブント拠点(統合生産拠点)で、エチレンオキサイドと誘導体の生産能力を拡大する。投資予定額は600億円以上。今回の投資により、生産能力は年間約40万t増加する。2022年から順次稼働を開始する予定だ。

 今回の増強には、精製エチレンオキサイドの生産能力を含む、同社として2番目の世界規模となるエチレンオキサイドラインへの投資も含まれる。このプロジェクトの一環として、一部のエチレンオキサイド誘導体プラントへの追加投資も行われ、エチレンオキサイドの増強に合わせて進められる。

 これらの誘導体には、非イオン型界面活性剤、自動車用グリコールエーテル類、さまざまな川下のアルコキシレート製品が含まれる。同社パフォーマンス・ケミカルズ事業本部のアヌップ・コタリ・プレジデントによると「メチルトリグリコールの生産能力の増強により、欧州やアジアで高まる高性能ブレーキ液への需要を支えることができる」という。

 同社は現在、欧州ではアントワープとルートヴィッヒスハーフェンで、合わせて年間84万5000tの生産能力をもつエチレンオキサイド工場を操業しており、欧州地域で最大のエチレンオキサイド誘導体の製造者である。

 主なエチレンオキサイドの誘導体としては、非イオン性界面活性剤、エタノールアミン、グリコールエーテル類、ポリエーテルポリオール、ホームケア・パーソナルケア、産業用途、自動車などの幅広い産業で使用される、その他特殊製品がある。