日本触媒の2020年3月期第2四半期連結決算(IFRS)は、売上収益は原料価格や製品海外市況下落に伴い販売価格が低下したことや、販売数量が減少したことなどにより、前年同期比9%減の1533億円となった。
利益面については、加工費が増加したことや販売数量が減少したことなどにより、営業利益は同49%減の66億円。税引前利益が営業利益や持分法による投資利益の減少などにより、同47%減の87億円となったことで、親会社四半期利益は同53%減の57億円となっている。
セグメント別では、基礎化学品事業の売上収益は同11%減の624億円。 営業利益は加工費が増加したことや一部の製品で生産・販売数量が減少したことなどにより、同50%減の31億円となった。アクリル酸及びアクリル酸エステル、酸化エチレン、エチレングリコールは販売価格が低下したことにより減収。セカンダリーアルコールエトキシレートは、販売数量が減少したことで減収となった。
機能性化学品事業の売上収益は同10%減の856億円。営業利益は加工費が増加したことやスプレッドが縮小したことなどにより、同65%減の23億円となった。高吸水性樹脂と特殊エステル、無水マレイン酸及びエチレンイミン誘導品は、販売数量減や販売価格低下により減収。コンクリート混和剤用ポリマー、電子情報材料及び樹脂改質剤は、販売数量の減少で減収。洗剤原料などの水溶性ポリマー及び塗料用樹脂は、販売数量の増加で増収。ヨウ素化合物は、販売価格を修正したことなどにより増収となった。
環境・触媒事業の売上収益は同36%増の54億円。営業利益は販売数量が増加したことなどにより、同6億円増加の5億円となった。脱硝触媒は販売数量が減少したことにより減収。プロセス触媒、燃料電池材料、リチウム電池材料、廃ガス処理触媒は販売数量を増加させたことなどにより増収となった。なお、通期の業績予想については変更していない。