富士フイルム 米バイオ研設立、日米両拠点で開発を推進

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2019年12月10日

 富士フイルムはこのほど、米国に「バイオサイエンス&エンジニアリング研究所(アメリカ)」(米バイオ研)を設立し、今月から研究活動を本格的に開始した。

 再生医療や遺伝子治療などバイオ医療分野の研究基盤をさらに強化するため。「米バイオ研」は、バイオ医療の基礎研究から生産プロセス開発までを一貫して行うとともに、細胞を用いた新たな創薬支援の基盤研究を担う研究所。細胞と培地との一体的な研究を推進する中で、同社が長年培った画像解析技術や最先端のAIやICT技術などを活用していく。

 具体的には、細胞代謝や遺伝子発現の解析などのバイオインフォマティクス(生命情報科学)、遺伝子編集技術などのセルエンジニアリング、製造の自動化技術、細胞を用いた新たな創薬支援技術などの研究に取り組む。

 昨年3月には、富士フイルム先進研究所(神奈川県足柄上郡)内に、細胞研究者や生産プロセス開発者を集約して「バイオサイエンス&エンジニアリング研究所」(バイオ研)を設立。バイオ医薬品やiPS細胞、再生医療製品、培地などグループ会社がもつ最先端技術とノウハウを結集・融合させて、バイオ医療の先進的な研究開発を行っている。

 今後は、日本と米国のバイオ研が連携を図ることで、2拠点体制でバイオ医療の研究を強力に推進し、グループの研究開発力をさらに高めていく考えだ。