共同印刷はこのほど、針を刺した跡などが白化して見えやすく、包装の完全性や使用状態が分かりやすい、「針刺し検知フィルム」を開発したと発表した。
同社は医薬品や電子部品、精密機器などの業界へ、湿気・アウトガス吸収材料「モイストキャッチ」をはじめとする、独自技術で生み出した高機能フィルムを多数提供している。
今回開発した針刺し検知フィルムは、高機能フィルムの販促過程で寄せられた「製品改ざんのリスクを減らしたい」などの声に対し、培った独自のフィルム加工技術で応えたもの。
針を刺すなどの応力がフィルムに加わると、その部分が白化し、目視可能な跡となって半永久的に残るが、「外からの力を受けた部分のみに変化が生じる」という物理変化のため、内容物に悪影響を与えることなく、安心・安全に、改ざん防止・完全性の証明、使用履歴の確認などが行え、製品保管環境の影響を受けることもない。
また同フィルムは、ヒートシールやレトルト滅菌が可能で、一般的な汎用フィルムや同社の各種高機能フィルムとの積層も可能。ホールキャップバイアル瓶のタンパーシールといった容器蓋材、医療器具や医薬品の包装袋といった各種用途に活用できる。
同社は今後、同フィルムを医薬品や化粧品業界などへの展開に取り組むとともに、高機能フィルムのラインアップ拡充と販売拡大に引き続き注力し、生活・産業資材系事業の発展に努めていく。
なお、「針刺し検知フィルム」は、インテックス大阪で開催中の「第6回インターフェックスWeek 大阪・[医薬品・化粧品 研究・製造展]」(26~28日)へ参考出品している。