NEDO 首都高を使った自動運転の実証実験を開始

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2020年3月27日

 NEDOは、管理法人を務める戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」について、羽田空港と臨海副都心を結ぶ首都高速道路で、合流支援情報などを活用したインフラ協調の自動運転の実証実験を開始した。

 今回の実証実験では、安全で円滑な自動運転や運転支援を実現するため、高速道路の実環境下で、一般道からETCゲートを通過して本線に合流するまでの区間を自動運転車で走行。これにより、インフラ協調による交通環境情報の提供技術の確立を目指す。

 SIP第2期では、交通事故の低減、交通渋滞の削減、交通制約者のモビリティの確保、物流・移動サービスのドライバー不足の改善・コスト低減などの社会的課題の解決への貢献を目指して、自動運転の実用化に向け産学官共同で取り組むべき共通課題(協調領域)の研究開発を推進。昨年10月から開始した東京臨海部実証実験では、臨海副都心地域を中心とした公道の実環境下で、実験用車載器を搭載した自動運転車などを走行させることにより、交通インフラから提供される信号灯火色などの情報の有効性検証などを行っている。

 こうした中、羽田空港と臨海副都心を結ぶ首都高速道路では、合流支援情報などを活用した世界でも例がないインフラ協調の自動運転の実証実験を今月16日から実施している。

 実証実験は、高速道路の本線への合流など自動運転の継続が困難な状況の中で、安全で円滑な自動運転や運転支援を実現するため、インフラ協調による交通環境情報の提供技術の確立を目指すもの。有料道路の実環境下、一般道から料金所支払いを含むETCゲートを通過して本線に合流するまでの区間を自動運転車で走行する実証実験は世界でも例がない。実証実験を通して、高速道路から一般道へ自動運転の領域の拡張を加速させ、より安全で快適な自動運転を実現可能とする走行環境の構築を目指す。

 今後、東京臨海部実証実験は、臨海副都心地域、羽田空港と臨海副都心を結ぶ首都高速道路に加え、羽田空港地域にて自動運転技術を活用した次世代公共交通システムなどの実証実験を2020年度末まで実施する予定。また、自動運転に対する社会的受容性の醸成に向け、今年7月に日本自動車工業会と連携しながら、多くの人が自動運転車を体験できる試乗イベントの開催を計画している。