NEDO AIの社会実装に向け新研究テーマ3件を採択

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2020年7月17日

 NEDOはこのほど、人工知能(AI)技術の社会実装を進めるプロジェクトについて、機械学習の自動化などの開発期間の短縮と、容易な利用・導入を可能にするプラットフォームの構築を目的に、新たに3件の研究開発テーマを採択した。

 NEDOは2018年度から、「次世代人工知能・ロボットの中核となるインテグレート技術開発」プロジェクトを推進し、生産性や空間の移動分野でAI技術の社会実装を目指している。3年目となる今年度、AIの導入加速化技術として「自動機械学習による人工知能技術の導入加速に関する研究開発」と「オンサイト・ティーチングに基づく認識動作AIの簡易導入システム」の2件を採択。各テーマを通じ、機械学習機能の強化により様々な産業用途に合わせたネットワークモデルの構築を自動的に素早く行う技術や、AI導入作業の簡素化を目的に、繰り返し行う単純作業を知能ロボットに代替させるシステムの開発を図る。

 また、作業判断支援を行うAI技術としては、「最適な加工システムを構築するサイバーカットシステムを搭載した次世代研削盤の開発」の1件を採択。熟練者のもつ暗黙知をデータ化し、熟練者の感覚をマシン挙動と加工変化に置き換えて数値化することで、加工最適化を行えるAI技術を搭載した複数種類の研削盤を開発する。

 これらの研究開発テーマを推進する中で、次世代AI技術の導入期間の10分の1への短縮化を実証し、AI技術の適用領域拡大と人間の発想や創造を支援するプラットフォームの確立を目指す。さらに、短期目標の開発・テストを反復し、迅速に完成度を高めていくアジャイル型の開発手法を導入することで、AI技術の社会実装を加速させてグローバル市場への展開につなげていく考えだ。

 人間では管理できない一段上の生産性向上と平準化により、省エネルギー化やCO2排出削減効果なども期待されている。