富士フイルムはこのほど、AI画像解析により橋梁やトンネルなどの損傷を自動検出し、点検業務を大幅に効率化する社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」を提供開始すると発表した。
従来の画像診断「ひびわれ」の幅0.1mm以上のひびわれ検出に加え、「剥離・鉄筋露出」「漏水・遊離石灰」の自動検出機能を搭載。これらの自動検出は業界初。高度経済成長期に建設した社会インフラの老朽化が進み、定期点検の義務化や点検内容の厳格化が進む中、近接目視での損傷確認、記録、報告書作成などに多くの時間を要する上、点検技術者の不足などから、業務効率化のニーズは高い。
同社は、医療分野で培った高精度画像解析技術を活用した社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」を開発。サーバー内の現場撮影画像から、①複数画像の合成、②AI画像解析による損傷検出、③検出結果のデータ化、などを自動で行うクラウドサービスだ。国土交通省と橋梁調査会の性能評価を受け、昨年7月にNETISに登録、今年6月には国土交通省の「点検支援技術 性能カタログ(案)」に掲載された。中でも低コスト、ドローンとの連携など活用しやすく、点検業務の効率化が期待される。
今後も「ひびみっけ」を進化させ、独自技術を生かした画期的製品を開発・提供し、社会課題の解決に貢献していく考えだ。