カネカは24日、日本たばこ産業(JT)と、病害耐性などの有益な性質・特徴を植物に導入する育種技術(組織培養技術、遺伝子導入技術など)といった、植物バイオテクノロジーに関する資産譲受を今月19日付で合意したと発表した。カネカ独自のゲノム編集技術と今回譲り受けるJTの研究開発資産とのシナジーにより、食糧課題に対するソリューションの提供を加速させていく。
今回の資産譲受は、高効率で幅広い実用作物品種に適用可能なことから高い評価を受けているカネカのコア技術「インプランタゲノム編集技術」と、JTのもつ最先端の研究関連設備、業界内のネットワーク、実績豊富な遺伝子導入の技術力を活用。ゲノム編集作物の研究開発を大幅に加速・効率化し、従来の作物育種を変革することを目的としている。
今後、新たな体制で研究開発を加速し、遺伝子導入技術の種子企業へのライセンスや、顧客のニーズに合わせた機能性、多収性に優れた作物種子の研究開発受託を強化する。将来的には、成長が期待されるゲノム編集作物の種子事業への参入を目指す。
カネカは「カネカは世界を健康にする。」という考えの下、食の安心・安全、安定供給に繋がるソリューションを提供している。オープンイノベーションも活用しながら、世界の食糧問題の解決に貢献していく考えだ。