BASFはこのほど、傘下のアイソバイオニクス社(オランダ、ヘレーン)が生産するバイオテクノロジーベースのバレンセンが、日本国内市場向け食品添加物として初めて厚生労働省により指定されたと発表した。
アイソバイオニクス社はバイオテクノロジーベースの香料原料会社で、昨年BASFが買収し、アロマイングリディエンツ事業の一部となった。独自の発酵技術でヌートカトンやバレンセンなどの柑橘系オイル成分を中心に生産している。再生可能原料に基づき、季節的要因に左右されずに高品質・安定な製品の供給が可能。
バレンセンおよびバレンセンを原料とするヌートカトンは、オレンジやグレープフルーツにも含まれる重要成分で、国内の香料業界で需要が高い。主に清涼飲料水などの飲料用フレーバーとして使用されており、今回の指定により日本国内で食品添加物としての使用・商品化が可能となった。
日本はアジア太平洋地域の重要かつ急速に成長している市場であり、今回の承認はアジア太平洋地域での柑橘類フレーバーの商品化に画期的であるとしている。