宇部興産は15日、第13共との共同研究開発により創製した抗血小板剤「プラスグレル塩酸塩」について、第13共が脳梗塞再発抑制の効能追加に係る国内での医薬品製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表した。同申請は、血栓性脳梗塞患者を対象とした国内第3相臨床試験(PRASTRO-Ⅲ試験)の結果および虚血性脳血管障害患者を対象とした国内第3相臨床試験(PRASTRO-Ⅰ、PRASTRO-Ⅱ試験)などの結果に基づくもの。
「プラスグレル」は、両社が創製した経口抗血小板剤であり、経皮的冠動脈形成術が適用される虚血性心疾患患者に対し、早期から維持期にかけて安定した抗血小板作用と、優れた心血管イベント抑制効果を示すことが国内および海外の臨床試験で確認されている。また、日本国内では両社が共同開発し、2014年に虚血性心疾患患者に対する適応を取得。
一方、海外については、2009年に欧米での経皮的冠動脈形成術を施行した急性冠症候群患者の、アテローム血栓性イベント抑制を適応症として承認を取得し、世界各国で発売されている。両社は、脳梗塞患者へ新たな治療の選択肢を提供できるよう取り組んでいく考えだ。