東洋紡はこのほど、自動車エアバッグ用のナイロン66原糸と基布について、今月21日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「50円/kg」(原糸重量換算)。
同製品の主原料であるナイロン66は、産業用繊維や自動車部品といった用途で需要が伸長する一方、ナイロン66の原料を生産するメーカーのトラブルなどによる供給不足のため、世界的に需給がひっ迫しており、原料価格が高騰している。こうした状況下、同社では徹底したコスト削減を行っているが、現在の価格体系では顧客への安定的な製品供給が困難と判断し、価格改定の実施を決めた。
東洋紡は今後も、日本・タイ・中国・米国・欧州の世界5拠点を通じ、原糸から基布まで一貫して生産・供給する唯一のメーカーとして、顧客のニーズにグローバルに対応できる生産・供給体制の構築に努めていく考えだ。