ダイセルはこのほど、大阪大学医学部附属病院(大阪府吹田市)が実施する「COVID-19 DNAワクチン皮内接種の第Ⅰ/Ⅱ相試験」(医師主導治験)について、症例登録された被験者(健康成人)を対象とし、同社の新規投与デバイスによるワクチン投与が開始されたと発表した。
同社は、大阪大学とアンジェス(大阪府茨木市)による新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチン共同開発プロジェクトに参画しており、医師主導治験では、ダイセルが開発した新規ガス式無針投与デバイス「DC-MD3A」が治験薬の皮内投与に適用され、DNAワクチンの皮内投与での有効性と安全性が評価される。
新型コロナの感染拡大を防止するためには、有効かつ安全なワクチンを可能な限り短期間に広く普及させる必要がある。そのためには、一人当たりのワクチンの有効成分量を低減させることが必要。同治験では、治験薬を皮内投与することにより、筋肉内接種プラスミドDNAの量を5分の1~10分の1に低減させることの可能性を探索的に検討する。また、健康成人志願者を対象として、筋肉内接種の評価を参考に、皮内投与での治験薬の有効性と安全性を評価する。