住友化学 理研の外部法人と共創契約、事業創出を図る

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2021年3月11日

 住友化学は10日、理化学研究所(理研)の外部法人である理研鼎業と共創契約を締結したと発表した。住友化学の重点分野のうち、特に「ヘルスケア」と「食糧」の両分野について、住友化学の保有する技術と理研の研究成果とを新たな事業の創出につなげ、社会への還元を目指す。

 住友化学は、中期経営計画の中で「次世代事業の創出加速」を基本方針の1つに掲げる。その実現に向けてイノベーション・エコシステムを構築し、これまでに、国内外のスタートアップ企業やアカデミアとの提携や共同研究、出資などを積極的に進めている。

 一方、理研鼎業は、理研の全額出資により設立した外部法人。自然科学の総合研究所である理研の広範な研究分野をターゲットに、基礎から応用までカバーする多彩な研究者による研究成果などをプラットホームとして活用。企業や社会が抱える課題の解決に向け、様々な方策を共に創出することを目指している。

 住友化学と理研鼎業は今後、理研がもつ主に細胞科学についてのライフサイエンス分野、およびデータサイエンス分野の知見と、住友化学の核酸医薬や機能性食品、体調可視化など先進医療・予防・診断に関わる技術、ならびにバイオラショナルなど食糧の品質・収量向上に資する技術とを融合させることで、社会課題を解決する基幹技術の開発を目指していく。