信越化学工業 GHG削減への取り組み、シリコーン事業に投資

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2021年7月2日

 信越化学工業は1日、シリコーン事業について、温室効果ガス(GHG)排出量の削減に資する総額200億円の投資を主力工場の群馬事業所で実施すると発表した。

 投資内容については、自社での電力自給率をさらに高め、GHG排出量を現状比14%削減するために100億円を投資する。また、顧客の製造工程でのGHG排出量の削減や環境対応型製品に使用する、変性シリコーンオイルや成形用シリコーンゴム、放熱シリコーン材料の設備増強で100億円を投資する計画だ。

 同社はカーボンニュートラルを経営の重要課題として取り組んでいる。シリコーン事業では、加工工程で二次加硫(加熱)を必要としないミラブル型シリコーンゴムを開発・上市した。同製品を使用することにより、加工時間を従来品より約9割も削減することが可能となり、顧客での省エネルギーと生産性の向上を可能とする。

 また、ゴム成形品の軽量化を実現する低密度タイプのシリコーンゴムの用途は、自動車、航空機などの輸送機やウェアラブル端末など多方面にわたり、軽量化により省エネルギーに貢献する。これら2つの製品のほかにも、GHG排出量削減への貢献など、地球環境に貢献するシリコーン製品を数多く開発し供給している。

 同社は、日本をはじめ主要国が目指すカーボンニュートラルの実現に向け、自社でのGHG排出量削減に加え、顧客をはじめ社会全体の排出量削減に資する製品の強化により一層注力していく。