住友化学は3日、2022年3月期第1四半期(4-6月期)の連結業績(IFRS)を発表した。売上収益は前年同期比28%増の6390億円、コア営業利益3.1倍の617億円、営業利益3.2倍の583億円、純利益357億円(同430億円増)となった。
セグメント別に見ると、石油化学は増収増益。石油化学品や合成樹脂、合繊原料は市況・販売数量とも堅調に推移した。前年同期が、持分法適用会社ラービグの定修やコロナ影響で自動車関連用途を中心に出荷が低調であったことから、コア営業利益は大幅なプラスに転じた。
エネルギー・機能材料は増収増益。LIB用セパレータは出荷が堅調に推移した。また、アルミニウムの市況や正極材料の原料金属の市況が上昇したことから販売価格が上昇した。前年同期が、コロナ影響で自動車関連用途を中心に出荷が低調であったことから収益が大きく改善した。
情報電子化学は増収増益。半導体プロセス材料である高純度ケミカルやフォトレジストは需要の伸長に伴い出荷が増加。また、巣ごもり需要や在宅勤務需要などを背景に、ディスプレイ関連材料の出荷も増加した。
健康・農業関連事業は増収増益。農薬は北米や南米、インドなどで出荷が堅調に推移した。飼料添加物のメチオニンは市況が上昇した。医薬品は減収減益。北米では、非定型抗精神病薬「ラツーダ」の販売が減少。国内では薬価改定の影響を受けた。その他は増収増益だった。
なお通期業績予想は、前回発表した数値を据え置いている。