出光興産は6日、2022年3月期第1四半期(4-6月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比33%増の1兆3023億円、営業利益1113億円(同1821億円増)、経常利益1236億円(同2231億円増)、純利益884億円(同1697億円増)だった。
セグメント別に見ると、燃料油セグメントは増収増益。主燃料販売は、揮発油・軽油の前年対比増加も灯油の減少により前年並みだった。製品マージンは、原油価格上昇に伴うタイムラグを除いてはおおむね前年並みだった。NSRP(ニソン製油所)の持分損益が改善したことに加え、統合シナジーの実現が寄与した。
基礎化学品セグメントは増収増益。コロナ禍からの需要回復に伴い、スチレンモノマーなど製品マージンが改善した。
高機能材セグメントは増収減益。潤滑油需要は回復傾向であるものの、油価上昇に伴う価格転嫁の遅れなどで減益。機能化学品と電子材料は、数量が回復し収益が改善した。
電力・再生可能エネルギーセグメントは、電力事業での卸市場価格が上昇し減益となった。
資源セグメントは増収増益。石油開発事業はベトナムガス田の生産増と原油価格の上昇が寄与。石炭事業は石炭市況上昇の一方、豪ドル高の影響などにより前年並みの水準だった。
なお、通期業績予想については前回発表を据え置いている。