新日本理化 フタル酸系可塑剤値上げ、原料・包材高是正

,

2021年10月22日

 新日本理化は21日、フタル酸系可塑剤全般を11月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅はバルク品(ローリー)が「51円/kg以上」、包材品(ドラム・缶)が「61円/kg以上」。今年に入って4回目の価格改定となる。

 同社が展開する「サンソサイザーDOP」や「サンソサイザーDINP」などのフタル酸系可塑剤については、国産ナフサや海外市況の上昇に伴って原料アルコールと無水フタル酸の価格が高騰したことから、2月に「15円/kg」、3月に「37円/kg以上」、7月に「13円/kg」の値上げを実施してきた。

 しかし、その後も原油高や円安の進行を主要因に国産ナフサ価格の高騰が止まらず、また、原料メーカーから打ち出される採算是正要請もあったことから、原料仕入れ価格が大幅に上昇している状況にある。

 加えて、鋼材価格も断続的に上昇しており、ドラム・缶の包装材料費も高騰している。新日本理化は、こうしたコスト上昇分を自助努力のみで吸収することは困難だと判断し、安定供給の継続のため、再度の追加値上げに踏み切った。