DIC 顔料製品を4月から値上げ、コスト圧力が上昇

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2024年3月19日

 DICは18日、同社グループが取り扱う顔料製品について4月1日出荷分より値上げすることを決定したと発表した。改定幅はサーチャージ額「5~15%」(フタロシアニン製品は個別対応)。

 現在、原材料費の上昇は緩和傾向にあるが、長期間にわたる人件費の上昇、世界的なインフレなどに起因した事業全体に対するコスト圧力が引き続き強まっている。同社は顔料および顔料分散体の主要サプライヤーとして、可能な限りコスト増加の影響を抑えるべく努力してきたが、自助努力だけではコスト構造の抜本的改善が困難と判断した。

 今回の値上げは、欧州、北米、アジアの生産品目をはじめ製品ポートフォリオの大部分が対象で、4月1日以降または契約上取り決められた時期に順次実施していく。具体的な内容については直接顧客に伝える予定だが、今回の件は、国内で実施している為替影響に対する値上げとは別に付加される内容となる。

旭化成 アクリル樹脂値上げ、物流費増などで4月から

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2024年3月18日

 旭化成は15日、アクリル樹脂「デルペット」「デルパウダ」全品種を4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、透明品が「25円/kg以上」、着色等加工品が「40円/kg以上」。

 同社は事業の効率化や合理化に取り組むが、対象製品については工場設備のメンテナンスコストや物流コスト、加工賃などが上昇し、自助努力で吸収できる範囲を大きく超えてきている。今後も顧客への安定供給の責務を果たすため、価格改定が不可避と判断した。

東レ スパンボンド不織布と人工皮革を値上げ、4月から

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2024年3月15日

 東レは14日、スパンボンド不織布(ポリエステル・ポリプロピレン)および人工皮革「ウルトラスエード」「エクセーヌ」について、4月出荷分から値上げすると発表した。改定幅はいずれも「10~15%」。

 当該製品の粗原料は、原油価格が高値圏で推移していることに加え円安進行もあり、調達価格が高止まっている。加えて用役費、副資材や物流費・保管費コスト、世界的な海上運賃の上昇も加わり、今後もコストの高止まりが改善する見込みは立っていない。

 こうした中、同社は固定費および比例費のあらゆる項目について、徹底的な削減と効率化による自助努力を続けてきたものの、各種コスト上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えていることから、安定した品質での商品供給や高付加価値品の開発といった生産基盤の維持のため、価格改定の実施を決定した。

 

PSジャパン ポリスチレン値上げ、事業維持コスト増加

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2024年3月14日

 PSジャパンは13日、ポリスチレン(PS)樹脂「PSJ‐ポリスチレン」について、4月1日出荷分から値上げすることを決定し、需要家への説明と交渉に入ったと発表した。改定幅は全グレードとも「20円/kg以上」。内訳は、原料価格変動分が「5円/kg以上」、事業維持コスト分が「15円/kg以上」としている。

 PSの主原料であるナフサおよびベンゼン価格が高騰・高止まりしており、為替も急激に変化している。また、4月以降の物流費アップに加え、昨今の労務費の上昇、生産設備維持費用の増大、環境対応費用といった事業維持コストが増加している。同社は、こうしたコストアップ分をすべて自助努力で吸収することが極めて困難な状況にあることから、今回、価格改定の実施を決定した。

 

DIC PSとスチレン系製品値上げ、各種コストが上昇

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2024年3月13日

 DICは12日、ポリスチレン(PS)製品およびスチレン系製品について、4月1日納入分から値上げすると発表した。対象製品は、「ディックスチレンGPPS」、「ハイブランチ」、「ディックスチレンHIPS」、「エラスチレン」で、改定幅はいずれも「15円/kg以上」。

 昨今のベンゼン価格の高騰により原料価格が上昇している。また、今年4月からのトラックドライバー時間外労働上限規制の影響により、物流費が上昇傾向にある。加えて、社会情勢変化に伴う修繕費・副資材など製造コストの増加が著しい。同社は、自助努力による吸収を検討してきたが、これらのコスト増加を吸収することは極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と事業継続を図るためには、価格改定が避けられないと判断した。

 

旭化成 PE全製品を値上げ、物流費などコストが上昇

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2024年3月13日

 旭化成は12日、ポリエチレン(PE)全製品について、4月1日出荷分から値上げする、と発表した。対象製品は、「サンテック‐LD」「サンテック‐HD」「サンテック‐EVA」および「クレオレックス」で、改定幅はいずれも「8円/kg以上」。

 4月よりトラックドライバーの時間外労働の上限規制が適用される影響で運賃が上昇する。また、生産コストにおいても労務費および副資材コストなどの上昇により、生産設備の維持や修繕にかかる費用も増加している。こうした中、同社は、あらゆるコストダウン、合理化に取り組んでいるものの、これらのコスト上昇分を自助努力で吸収することは極めて困難なことから、値上げせざるを得ないと判断した。

東洋スチレン ポリスチレン樹脂値上げ、コストが上昇

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2024年3月12日

 東洋スチレンは11日、ポリスチレン樹脂「トーヨースチロール」について、4月1日納入分から値上げすることとし、各需要家との交渉に入ったと発表した。改定幅は、原料価格分と物流費・環境対応へのコスト分の合計で「15円/kg以上」。内訳は、GPグレード、HIグレード、難燃グレード、特殊グレードとも原料価格分として「5円/kg以上」。物流費・環境への取り組みに纏わるコストほかとして、全商品(MS含む)を対象に「10円/kg以上」となっている。

 今年1月以降、主原料ベンゼン価格が騰勢にあり、スチレンモノマー価格も高騰している。加えて、物流費や環境への取り組みに関わるコストなど諸費用負担も増加しており、事業環境は一層の厳しさを増している。同社は、コスト低減に取り組んでいるものの、こうしたコスト増は自助努力の範疇を超えていることから、安定供給と事業継続を図るため、価格改定せざるを得ないと判断した。

 

 

三菱ケミカルグループ アクリル酸製品を値上げ、原料などコスト上昇

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2024年3月11日

 三菱ケミカルグループは8日、アクリル酸製品について、今月25日出荷分から値上げすることを決定し、取引先との交渉を開始したと発表した。対象製品は、「アクリル酸」「アクリル酸ブチル」「アクリル酸2エチルヘキシル」「アクリル酸メチル」「アクリル酸イソブチル」で、改定幅はいずれも「25円/kg以上」。

 昨今、当該製品の製造設備に関わる修繕費や保全投資を含む固定費が上昇。助剤および物流費に加え、原料(オキソアルコール)のコストアップも続いている。同社は、今後も安定的な供給を継続するために、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

三菱ケミカルグループ オキソ製品を値上げ、固定費などの上昇に対応

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2024年3月11日

 三菱ケミカルグループは8日、オキソ製品について、今月25日出荷分から値上げすることを決定し、取引先との交渉を開始したと発表した。対象製品は、オキソ製品(2‐エチルヘキサノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ノルマルブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、イソノニルアルコール)で、改定幅は「15円/kg以上」。

 昨今、当該製品の製造設備に関わる修繕費や保全投資を含む固定費が上昇。また、助剤および物流費のコストアップも続いている。同社は、今後も安定的な供給を継続するため、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。