日鉄ケミカル&マテリアルは2日、2022年3月期第2四半期連結業績(IFRS)を発表した。売上高は前年比55%増の1225億円、事業利益は135億円(同171億円増)となった。新型コロナウイルスの影響継続に加えて、原材料価格の高騰や、中国における環境規制強化、さらには世界的な半導体不足による影響などがあるものの、昨年度下期以降好転した事業環境が継続し、売上収益・事業利益とも大幅に改善している。
セグメント別に見ると、コールケミカル事業は、主力の黒鉛電極向けニードルコークスの需要並びに販売価格が回復した。 化学品事業は、ベンゼンの市況が堅調に推移するとともに、ビスフェノールAの市況も引き続き高位圏で推移した。
機能材料事業やエポキシ事業は、テレワークの普及やDXの進展などに伴う、ノートPCやタブレット端末、データセンターなどの旺盛な需要を背景に、半導体関連材料やディスプレイ向け材料の販売が伸長した。複合材料事業も、炭素繊維による土木・建築分野向け補強材料が販売数量を大きく伸ばすとともに、宇宙・スポーツ分野向け炭素繊維の販売も好調に推移した。
なお、通期業績予想については、売上収益は37%増の2450億円、事業利益は2.8倍の210億円を見込んでいる。