大陽日酸は11日、各種産業ガスについて8月出荷分から値上げすると発表した。対象商品は液化ガスローリー製品(酸素、窒素、アルゴン)、各種シリンダー製品(酸素、窒素、アルゴン、混合ガス、水素ガス、ヘリウムガス関連製品)で、改定幅は「平均15%程度」。なお、ヘリウムガス関連製品の改定幅は、純度・容器仕様などの製品規格ごとに案内するとしている。
同社は今年2月出荷分から、エネルギー市況高騰による電力料金の上昇や鋼材価格・各種原材料費の高騰を受け、各種産業ガスの価格改定を進めてきた。しかし、その後も電力料金や各種原材料費は上昇し続けており、足元のエネルギー市況、為替動向、脱炭素という不可逆的な潮流を鑑みても、これらコストの高騰は今後も継続するものと推測される。また、ヘリウムガスに関しては、世界的な需給ひっ迫や輸送長期化、海上輸送費の高騰などによって著しくコストが上昇している。
同社は、これらの急激かつ大幅なコストアップは企業努力で吸収できる範囲をはるかに超えていることから、今回、改めて価格改定を決定した。