AGCは19日、対話型AI「ChatAGC」を構築し、従業員を対象に、今月から本格的に運用を開始したと発表した。
「ChatAGC」は、従業員が安心・安全にチャットAIを業務に活用することを目的に構築された社内向け対話型AIで、マイクロソフト社の「Azure OpenAI Service」を用いて開発した。生成AIを積極的に活用することで、素材のイノベーションを牽引するとともに、従業員の業務効率を向上し、創造的な活動により一層注力できる環境を整え、顧客や社会へより良い製品・サービスの提供を目指す。
「ChatAGC」は、「ChatGPT」と同等の対話機能をもちながら、入力情報を社外の組織に送信することなく利用することが可能。このため、データは二次利用されず、AGCのネットワーク（環境）のみで保管され、社員のみが利用できる。
今回、「ChatAGC」の運用開始にあわせ、各部門の選抜メンバーで構成される「生成AI活用探索プロジェクト」を発足した。同プロジェクトでは、全社横断的な取り組みとして社内における生成AIの活用方法の探索を行い、安全な利用環境を整備するとともに、活用ノウハウを社内に提供していく予定。
AGCグループは、中期経営計画における3つの戦略の柱の1つとして、「DXの加速による競争力の強化」を掲げる。デジタル技術を活用することで、業務の効率化、コスト削減にとどまらず、素材メーカーとしての競争基盤の強化、およびイノベーションによる経済的・社会的価値の創出を追求している。