三井化学 遺伝子診断でDNAチップ研と資本提携強化

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2024年2月9日

 三井化学は8日、がんなどの遺伝子診断サービスを展開するDNAチップ研究所(東京都港区)との資本業務提携強化に向け、DNAチップ研究所による第3者割当増資の引き受けを決定したと発表した。今回の出資額は2億7000万円で、累計出資額は5億5000万円となる。三井化学のDNAチップ研究所に対する株式保有率は13.85%に増加する。第3者割当増資は3月28日の実行を予定する。

 三井化学は昨年1月、DNAチップ研究所と資本業務提携契約を締結。相互の診断事業の拡大を図る目的で、両社で新たな診断ソリューションに関する協議を重ねるとともに、技術的調査、マーケット調査、規制状況の調査などを通じて新規開発テーマの抽出と絞り込みを進めてきた。また、DNAチップ研究所が主力製品として展開する、肺がんの原因となる複数の遺伝子変異を高感度かつ一括で検査可能な検査「肺がんコンパクトパネル」は検査開始以降、四遺伝子のマルチコンパニオン診断検査(薬剤投与前に遺伝子変異を検出する検査)として全国の医療機関で利用が拡大しているが、今年1月に、新たに三遺伝子を加えたさらに使い勝手のよい七遺伝子版への一部変更承認を取得した。これに伴い、より一層の利用増加が見込まれている。今後は両社の資本業務提携をさらに発展させることで、新規テーマの開発推進と「肺がんコンパクトパネル」の拡販強化を通じ、双方の診断事業の拡大を図っていく。