BASFの1-3月期 サーフェスとアグリ以外は増益

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2024年5月23日

 BASFはこのほど、2024年第1四半期(1―3月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比12%減の176億ユーロ、特別項目控除前EBITDAは5%減の27億ユーロ、EBITDAは6%減の27億ユーロ、EBIT(営業利益)は10%減の17億ユーロ、純利益は12%減の14億ユーロの減収減益となった。

 原燃料価格下落によるほぼすべての事業セグメントでの大幅な価格低下と、サーフェステクノロジー事業における貴金属価格の下落が減収の主な要因で、為替もマイナスに影響した。一方、ケミカル、マテリアル、ニュートリション&ケア、インダストリアル・ソリューション事業セグメントは販売量が大幅に増加し、アグロソリューションとサーフェステクノロジー事業セグメントの販売量減少を補って余りあるものだった。ニュートリション&ケア、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、ケミカル事業セグメントの固定費減少と販売量増加が利益貢献したが、アグロソリューションとサーフェステクノロジー事業セグメントの販売量減少と賞与引当金繰入額の増加で減益となった。

 セグメント別では、ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、ニュートリション&ケア事業は減収増益。サーフェステクノロジーとアグロソリューション事業は減収減益だった。

 2024年度の通期見通しは、第1四半期は顧客産業での在庫補充があり若干回復したものの、世界経済の推移は依然として不確実性をはらんでいるとし、BASFレポート2023で報告した事業予測の特別項目控除前EBITDA80億~86億ユーロを据え置いた。