帝人は13日、オーストラリアの食品ベンチャーであるヘルシー・グレイン社と、スーパー大麦「バーリーマックス」のアジアにおける独占販売契約を締結したと発表した。
独占販売権を取得したのは韓国・中国・台湾・タイ・インドネシア・シンガポール。これらの地域では、日本と同様に米を食べる習慣があり、健康意識の高まりにより機能性穀物の消費量が増えていることなどから、帝人として初めての「バーリーマックス」の海外展開に適していると判断した。
当面はこれらの地域でのマーケティング活動に注力し、地元企業との連携による製品の早期発売や、日本からの加工食品の輸出などの事業展開を目指す。
同製品はオーストラリア連邦科学産業研究機構が開発した非遺伝子組み換え大麦で、βグルカンやフルクタンなどの水溶性食物繊維、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)を豊富に含む食品素材。
同社は、2015年2月にヘルシー・グレイン社と国内における「バーリーマックス」の独占共同開発契約を締結して以来、日本での臨床試験や素材特性を生かした製品開発、認知度向上に向けたマーケティング活動などを展開し、国内販売を拡大してきた。
こうした中、同社はさらなる事業拡大に向けて、グローバル展開が不可欠との判断から、ヘルシー・グレイン社とアジアにおける独占販売契約を締結し、市場拡大が見込まれる同地域での事業展開を開始することにした。
帝人グループのヘルスケア事業は、一人ひとりが生まれてから最後の日を迎えるまでの人生を支えることを目指しており、今後もさらにグローバル展開を加速し、世界中の人々のQOL向上に貢献していく。