デンカはこのほど、ライフイノベーション分野での戦略パートナーである台北のPlexBio(PB社)とのアライアンス強化を目的として、PB社が実施する第3者割当増資の引き受けによる株式取得を台湾金融当局に申請したと発表した。
今回の第3者割当増資引き受けにより、デンカはPB社株式の33.4%(完全希薄化ベース)を保有することになる。
デンカは2016年にPB社と業務提携契約を締結し、PB社が開発した「IntelliPlexシステム」の日本およびASEAN地域における独占販売権と試薬の開発・販売権を取得。日本国内で同システムを用い、病原体微生物同定・薬剤耐性菌遺伝子検査の診断薬開発を進めている。
また、2018年には病原体微生物同定・薬剤耐性菌遺伝子診断機器の共同開発についてPB社と基本合意。これらの開発の過程で、デンカは同システムのもつ独自性・先進性・技術的競争力をさらに高く評価するに至り、今回の出資を決定した。
同出資により、PB社とのパートナーシップを一層強化することで、国際社会でも大きな課題となっている薬剤耐性菌への対策に資する、病原体微生物同定・薬剤耐性菌遺伝子検査システム(診断薬および診断機器)の開発を加速していく。
加えて、「IntelliPlexシステム」のもつ「同時多項目測定」「高感度」「イムノアッセイ・遺伝子検査の双方に対応可」という特長とデンカのリソースを最大限に生かし、診断分野の技術革新を進めることで人々の健康な生活を守り、人類共通の課題であるSDGs(持続可能な開発目標)達成に貢献していく。