BASFはこのほど、顧客のアイデアをソリューションに変換するクリエーションセンターを、横浜イノベーションセンター(横浜市緑区)内に開設した。同社の素材サンプルや用途事例などを備え、顧客が素材を活用して、新製品やソリューション、既存製品の改良のアイデアを発見・理解し、創造するためのリソースを提供する。
顧客は同社のデザイナーとともに素材を手に取りながら吟味し、素材について学べるタブレットなどの対話型デジタルツールを使用したり、素材やアイデアを生み出すコンサルティングワークショップに参加することができる。
同社のエキスパートは、デザイン開発から、CAEを利用した高度なシミュレーション、試作支援までを一貫して提供する。アジアでは5月に、インドでクリエーションセンターを開設している。日本での開設に続き、上海でも今月中に開設される予定。
日本では2014年に、横浜イノベーションセンター内に素材とデザインに関する用途開発の促進やアイデアを提供する、デザインファブリークを開設しており、同センター内のシミュレーションツールであるCAEや、材料試験の機能をもつエンジニアリングプラスチック・イノベーションセンター(EPIC)と連携してきた。
今回、グローバルでのクリエーションセンター開設を機に、デザインファブリークの名称をクリエーションセンターに変更し、さらに連携を強化していく。また、10月には、EPIC内に新型成型機の導入を予定しており、現在の市場のニーズに合った材料試験・試作支援・検証能力を提供する。
BASFジャパンの山本勇パフォーマンスマテリアルズ事業部執行役員事業部長は「自動車・家電・スポーツ用品・家具の分野をはじめ、日本はアジアのイノベーションの中心であると考えており、これらの顧客への開発支援をさらに推進していく」と述べている。