日本包装機械工業会は12日、記者会見を開催し、「JAPAN PACK 2019(日本包装産業展)」の概要を説明した。最初に実行委員長あいさつを行った亀田稔トキワ工業社長は「今回から日本語の名称を、従来の「日本国際包装機械展」から「日本包装産業展」に変えたのは、包装機だけでなく、包装に関連する全てを網羅する形にしたため。幅広い分野の人に来場してほしい」と期待を示した。
また、同工業会の金澤信専務理事は展示会の狙いについて「データ活用による付加価値の向上も含め、いろいろな技術、ソリューションによって課題解決につながる機会を設けること。これは政府が掲げるコネクテッド・インダストリーズによる産業高度化、またはソサイエティ5.0の実現に向けたコンセプトにも通じる」と述べた。
今回の展示会では、主催者企画を大幅に拡充させた。新たに「会場巡回ツアー」を開催するほか、企画展示として「CLOMA展示コーナー」「JPC受賞製品展示コーナー」「ライン展示コーナー」「IoTパネル展示コーナー」「包装相談ビレッジ」を設ける。
このうち、CLOMA展示コーナーでは、海洋プラスチックごみ問題の解決に向け、官民一体でイノベーションを加速するためのプラットフォームとして1月に設立された「CLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス)」と連携し、CLOMAの普及・啓発と、出展各社が環境への貢献につながる包装関連技術を展示する。
ライン展示コーナーは、過去の展示会で来場者から寄せられた「ライン全体を見たい」との声に応えたもので、「食品製造ラインの全てを見せます」をテーマに「どら焼き製造ライン」を会場内に設置。計量から全自動どら焼き機による製造、検査、ピロー包装機による個包装、印字、製函、上包み、パレット積み、梱包、人協調ロボットによるどら焼き渡しまでの流れを、実機とパネルで可視化する。
今回初の取り組みとして、公式アプリを開発した。同アプリを窓口に、商談マッチングを促進するサービス「イベントハブ」も導入する。「JAPAN PACK 2019」は10月29日~11月1日に幕張メッセで開催され、国内外から前回実績を上回る456社・団体が出展する予定だ。