BASFはアジア太平洋地域での農業ソリューションビジネスのための新しい地域生産拠点をシンガポールに立ち上げた。2021年第3四半期に完成予定で、6つの異なる製剤技術を扱うように設計されている。
同社の特許取得済みの作物保護製品を、成長著しいアジア太平洋地域の生産者に供給する計画。本格稼働時には年間700万ℓ相当の生産能力を持ち、これにより2000万haの圃場をカバーできる。
また、同施設で25人以上の従業員を雇用する。アジア太平洋地域の米や果物、野菜といった主要作物の生産者が、より持続可能な方法で害虫を駆除しながら、収穫高を高めることができる技術革新に取り組む。
これらには、同社の新しい有効成分である農業用殺虫剤「Inscalis(インスカリス)」と殺菌剤「Revysol(レヴィソル)」をベースにした作物保護製品が含まれており、持続可能性を踏まえ、有効な方法で害虫や病害をコントロールできるようになる。これら2つの有効成分を含む製品と、研究開発パイプラインから間もなく発売されるいくつかの製品は、同拠点で生産される。
新生産拠点をシンガポールとした理由について、同社では既存のインフラを活用することで、比較的早く生産に着手できることと、アジア太平洋地域の多くの市場と自由貿易協定を締結するなど、世界トップクラスの物流拠点としての地位を築いていることを挙げている。