住友化学はこのほど、同社の関根千津理事が国際電気標準会議(IEC)の「IEC1906賞」を受賞したと発表した。
IECは約80カ国が参加している電気・電子技術分野での国際標準の作成を行う国際的な団体で、1906年に設立。電気・電子技術の標準化活動に大きく貢献した個人や組織を、「IEC1906賞」として表彰している。
関根理事は、IECでのプリンテッド・エレクトロニクス材料の標準化活動を行っているワーキンググループ「IEC/TC 119 WG2(Materials)」のコンビナーとして、参加国の意見を調整しながら技術的な議論をリード。同ワーキンググループが扱う複数のプロジェクトを的確に管理したことが高く評価された。
プリンテッド・エレクトロニクスは、IoT社会の実現に欠かせないセンサーネットワークのキーテクノロジーの1つになると見込まれている。プリンテッド・エレクトロニクス材料の特性や耐久性の評価法に関する国際標準化が進めば、材料の利活用が容易になることから、技術展開の幅が広がり、様々な製品の事業化と普及が期待されている。
住友化学は、総合化学メーカーとして培ってきた知見を生かして、これからも技術を基盤とした新しい価値の創造に貢献していく考えだ。