ドイツの特殊化学品メーカーのランクセスはこのほど、同社のウレタンシステムズ(URE)ビジネスユニットが、米国マサチューセッツ大学アマースト校の産学共同高分子研究センター(CUMIRP)との研究プロジェクトへの参加期間を延長するとともに、その範囲を拡大することを決定したと発表した。
これにより、同ユニットは今月から、これまでの研究分野に加え、高分子複合材の力学と高度生産に関する研究、クラスターMにも参加する。
このクラスター研究の分野の1つに、積層造形の技術革新と次世代3Dプリンティングの構築がある。この取り組みは、優れた界面強度を持ち、焼結度または反応速度が高い樹脂の生成に重点を置いており、積層造形はランクセスのUREビジネスユニットの戦略の焦点となっている。
また、CUMIRPのクラスターMは、次世代素材の構造・過程・物性関係について理解するとともに、処理能力を同時に向上する新たな処理方法あるいは添加剤、工学的物性の開発に取り組んでいる。同クラスターは、ここ数年間、このノウハウを添加剤の新材料開発に応用することに焦点を当てている。
同ユニットのグローバル研究開発部長であるポリーナ・ウェア博士は「この連携により、ランクセスとマサチューセッツ大学との関係が全面的に強化され、長い目で見れば最高の人材を獲得するためにも一役を担うだろう」と述べている。