コベストロの2020年度第3四半期(7-9月期)の連結決算は、売上高が前年同期比13%減の28億ユーロ、EBITDAは同7%増の4億6000万ユーロ、純利益は同22%増の1億8000万ユーロとなった。主要製品の販売量は同3%増となったが、販売価格の下落が続いたことで減収減益となった。第3四半期累計(1-9月期)では、売上高が同19%減の77億ユーロ、EBITDAは同37%減の8億4000万ユーロ、純利益は同72%減の1億5000万ユーロとなっている。
7-9月期のセグメント別の業績では、ポリウレタン事業の売上高は前年からの販売価格の引き下げ圧力と原料価格の低水準が続いたことから、同11%減の13億ユーロとなったが、販売量増加とコスト削減策効果によりEBITDAは同12%増の2億2000万ユーロとなった。主要製品の販売量は同4%増加した。ポリカーボネート事業も販売価格の下落により売上高が同11%減の8億ユーロ、コスト削減効果や利益率の上昇によりEBITDAは同12%増の1億5000万ユーロとなった。主要製品の販売量は4%増加した。
塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業の売上高は、総販売量の減少と平均販売価格の低下により同16%減の5億ユーロ、EBITDAは販売量と利益率の低下の影響を受け、同11%減の1億ユーロとなった。主要製品の販売量は、自動車産業などの需要が低下したことで7%減となった。
なお通期業績予想については、すでに修正を発表しており、EBITDAは12億ユーロ(前回予想7~12億ユーロ)を見込む。コロナ禍から想定以上に回復傾向となり7-9月期は大幅な増益となったことを踏まえた。