世界最大のポリマー製造企業の1つであるドイツのコベストロはこのほど、2018年第3四半期の決算を発表した。
グループの売上高は、販売価格の上昇と販売量の増加により、前年同期比5%増の約37億ユーロ、EBITDAは前年同期と同水準の8億5900万ユーロだった。ポリウレタン事業の利益率の低下は、ポリカーボネート事業の利益率の上昇により相殺された。純利益は同1%の4億9600万ユーロ。
セグメント別では、ポリウレタン事業は、売上高が1%減の18億4900万ユーロ。EMLA(欧州・中東・アフリカ)とAPAC(アジア太平洋・パシフィック)地域での売上高の減少は、NAFTA(北米)地域での売上高増加によって相殺された。価格変更と為替の影響、予定外のプラント稼動停止がマイナス効果をもたらした。
ポリウレタン事業の主要製品の販売量は2%減、EBITDAは22%減の4億3200万ユーロ。これは主に原料価格の上昇に起因している。
一方、ポリカーボネート事業は引き続き力強い成長が見られ、売上高は11%増の10億3800万ユーロ。主要製品の販売量の伸びと販売価格の上昇が、売上高増に寄与した。EMLAとAPAC地域での売上高が大幅に増加し、NAFTA地域での売上高減少を相殺した。
ポリカーボネート事業のEBITDAは、利益率と価格の上昇により、49%増の3億1500万ユーロとなった。これには、米国でのシート事業売却から得られた3600万ユーロの経常外収益も含まれる。
塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業は、売上高が9%増の6億600万ユーロ。売上増には全ての地域が貢献した。主要製品の販売量も急増し、7%増となった。EBITDAは前年と同水準の1億2600万ユーロだった。