米国の寒波影響が波及、世界的に供給不足が継続
塩ビ樹脂(PVC)の4月分のアジア輸出価格は、インド向けが前月比320ドル高のCFR1800ドル/t、中国その他向けは同300ドル高の1510ドル/tで決着した。3月の輸出価格は、昨年発生したトラブル要因が解消され天井感が出ていたことから、インド向けは120ドル安、中国向けは20ドル高となっていた。
そうした中、2月中旬に、石油・石化設備の集積地である米国テキサス州に寒波が襲来。その影響で停電が発生したり、配管が凍結したりしたため、各社のプラントが稼働停止を余儀なくされた。PVCも、大手メーカーが相次いでフォースマジュール(FM)を宣言したことに加え、港湾からの出荷が停滞したこともあり一気に需給がタイト化。市場に出回る玉が蒸発したことで、両地域とも輸出価格が300ドルも急騰する結果となっている。
台湾大手メーカーも、インド向け