SEMIはこのほど、半導体製造の前工程の200mmファブ生産能力が、2020~2024年に17%増にあたる月産95万枚を増加し、過去最高の月産660万枚に達するペースで拡大していると発表した。これはSEMIの200mmファブ・アウトルック・レポートの最新版に基づくもの。
200mm前工程装置への投資額は、2012~2019年は20億~30億ドルの間で推移していたが、2020年に30億ドルを超えた後、2021年には40億ドル近くとなることが予測される。この設備投資の増加は、世界の半導体業界が現在のチップ不足の中で、200mmファブの稼働率が高水準にある状況を乗り越えようとする動きも反映している。
SEMIのプレジデント兼CEOのアジット・マノチャ氏は、「レポートによると、ICメーカー各社は同時期に、アナログ、パワー、ディスプレイドライバー、MOSFET、MCU、センサーといったチップに依存する5G、車載、IoTデバイスからの需要増に対応するため、22の新しい200mmファブを増設している」とコメントしている。
SEMIの同レポートは、2013~2024年の期間をカバー。200mmファブ生産能力のうち、50%以上をファウンドリが占め、アナログの17%、ディスクリート/パワーの10%がこれに続くことも明らかにしている。地域別の200mm生産能力は、中国が2021年に世界全体の18%を占めることが予測され、世界をリードしている。日本と台湾がそれぞれ16%で続いている。