AGC データの統合・分析で化学プラントをスマート化

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2021年6月23日

 AGCはこのほど、アルテリックス社のデータ分析プラットフォーム「Alteryx」を導入し化学品プラントのスマート化を加速すると発表した。化学品製造業務のデータ分析効率を上げ、製造業務知識と高度なデータ解析スキルの「二刀流人財」を増やし、組織全体のデータ活用リテラシーの向上を図る。さらに生産管理や物流業務にも展開し、データを活用した業務プロセスの効率化も進め、競争力を強化する。

 AGCは化学品プラントのスマートファクトリー化を、「見える化」「わかる化」「変わる化」の3ステップで推進。「見える化」の取り組みとして、運転一括管理システム「ショパン」やプライベートLTEネットワークの導入など、データ収集の効率化を進めてきた。しかし、収集されたデータは、各製造プロセスの担当者個々人が経験に基づき表計算ソフトなどで分析しており、各データの統合・解析に多大な労力と時間を要している。

 今回導入する「Alteryx」は、直感的な操作で様々なデータ処理が可能なデータ分析プラットフォームで、各製造プロセスのデータ取得から分析を行い、データの統合・解析業務を効率化する。また、画面上のアイコンをつなぎ合わせるだけで、データ処理プロセスを自動化するため、プログラミング知識なしでも短期間の学習でデータ分析が可能だ。こうして、製造業務スタッフにデータ分析スキルをプラスした「二刀流人財」が育成できる。

 同社は長期経営戦略「2030年のありたい姿」の実現に向け、中期経営計画「AGC plus‐2030」の主要戦略の1つにDX(デジタル変革)による競争力の強化を掲げ、製造・開発、営業・マーケティング、物流領域でデジタル技術を活用したビジネスプロセス変革に取り組み、これらを支える「二刀流デジタル人財」の育成にも注力している。今後もあらゆる業務のビッグデータを活用し、ビジネスモデルを変革させることで競争優位性を築き、新たな付加価値を提供していく考えだ。