サンアロマーは2日、同社の製造・販売するポリプロピレン(PP)全製品について、7月16日出荷分から「15円/kg以上」値上げすることを決定し、顧客との交渉を開始したと発表した。
PPの主原料であるナフサの価格は、欧米を中心としたコロナワクチン接種の進展による経済活動の正常化と、燃料油需要の回復で原油価格が高騰したことを背景に、急速に上昇を続けている。足元の国産ナフサ市価は5万円/klを大幅に超え、すでに5万3000円/klに達している。
同社は今年に入り、1月と3月に原料価格上昇を理由に値上げを打ち出してきたが、こうした原料価格の高騰は、コストダウンに取り組む同社の自助努力の範囲を超えているため、製品価格に転嫁せざるを得ないと判断した。なお、ナフサ価格が想定より大幅に上昇した際には、価格改定幅を変更する場合もあるとしている。