日本板硝子 抗菌・抗ウイルスガラスコーティングを開発

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2021年8月5日

 日本板硝子はこのほど、独自技術のゾルーゲル法による抗菌・抗ウイルスガラスコーティングを開発した。同コーティングとそれを施したガラス「NSG Purity」(エヌエスジーピュリティ)は、SIAA(抗菌製品技術協議会)の「抗菌加工」「抗ウイルス加工」認証を取得した。

 同コーティングは、基材表面に塗布した溶液原料を化学反応によりゲル体とした後、加熱処理で緻密化してセラミックスやガラス質とするもので、基板ガラスと同じシリカ構造の密着性の高い膜を形成する。鉛筆硬度9Hで摩擦や薬品への耐久性があり、透過率はガラスとほぼ同等で、静電容量式タッチパネルなどにも使用可能だ。

 膜中の銅が空気中の水分や酸素と反応して活性酸素類(H2O2、OHラジカル)を発生し、ウイルスのエンベロープ膜を破壊し、脂質、タンパク質、遺伝子物質を分解して表面に付着した細菌やウイルスの増殖を抑制する。暗所でも高い抗菌・抗ウイルス性を発揮する。スマートフォンやタブレットのカバーガラスやレジ端末、ATM、エレベーター、医療機器、家電のタッチパネルなど、家庭や公共施設など様々な場所に応用可能だ。

 今後は同社のガラス製品として販売するだけではなく、多様なガラスへのコーティングにも対応していく考えだ。