ダウは21日、高リターンを創出する段階的な能力拡大計画を発表した。同計画では、サステナブルなソリューションに重点を置くとともに、GDPを上回る成長を続ける、主要な最終市場全域における需要増をサポートする。
同社のコンシューマーソリューションズ事業では、①シリコーンエラストマー、放熱材料、②シリコーンポリマー、シーラント、③シリコーンエンジニアードマテリアル、感圧接着剤、④CatHEC(カチオン性ヒドロキシエチルセルロース)、ポリマー、PEG(ポリエチレングリコール)、といった生産能力の増強が予定されている。これらの生産拡大は、2019~2020年にかけて実施された20超の主要なデボトルネック、効率向上、設備投資増強プロジェクトを含む、これまでの投資の延長となる。
一方、ポリウレタンおよびコンストラクション・ケミカルズ事業においては、タイのマプタプットに所在する既存設備におけるプロピレングリコール(PG)の生産能力を年間8万t増強し、総生産能力を年間25万tに高める計画。2024年の稼働開始を予定している。これにより同工場はPGの生産設備としてアジア太平洋地域で最大規模となり、アジア太平洋全域およびインドにおける顧客の成長を支える。
業界をリードするダウのPGフランチャイズでは、基礎化学品の性能を高めるとともに、化粧品、食品、医薬品をはじめ、多くの日用品に使われる高品質な原料を製造している。また、同社は先日、米国テキサス州フリーポートにMDI蒸留・プレポリマーの統合生産設備を建設する計画を発表。この投資により、川下市場におけるポリウレタンシステム製品の需要増加をサポートするとともに、建設、コンシューマー、産業各市場における魅力的な用途でのダウの主導的なポジションを推進する。