ランクセスはこのほど、米国のインターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランス(IFF)グループのマイクロビアルコントロール事業の買収に関する契約を締結した。来年第2四半期の買収完了を見込んでいる。
同事業は物質保護剤と保存剤、殺菌剤用の抗菌活性成分と抗菌活性製剤を供給し、パーソナルケア製品や家庭用品、洗剤、塗料、コーティング剤、さらに工業用水処理や繊維の抗菌処理など、幅広い用途に使用されている。年間売上高は約4.5億米ドル、EBITDAは約1億米ドルで、買収金額は約13億米ドル。買収完了後4年以内に、EBITDAで約3500万ドルの相乗効果を見込んでいる。
同事業は米国ルイジアナ州セント・チャールズとウェストバージニア州インスティテュートに生産工場をもち、従業員数は約270人で、活性成分や製剤の製造会社とパートナーネットワークをもつ。
買収完了後はランクセスの物質保護剤ビジネスユニットに統合し、微生物制御ソリューションを提供するメーカーとして活性成分のポートフォリオを拡大し、顧客のアプリケーションに基づいたソリューションを提供する。また、新しいテクノロジーに加え、関連法規登録済の制菌製品が拡充し規制対応も強化される。
同社は、今回の買収により高収益性の特殊化学品、幅広い業界での用途、グローバルなポジショニングを強化し、世界最大規模の制菌製品メーカーとなる。同時にグループ内ではコンシューマープロテクション部門をさらに強化し、収益性と安定性を向上させていく考えだ。