三井化学は2日、アセトン(AC)、イソプロピルアルコール(IPA)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、MIBK類を、今月11日出荷分から値上げすると発表した。値上げ幅はナフサ上昇分に対し、ACが「16円/kg」、IPAが「13円/kg」、MIBKとMIBK類が「21円/kg」。ドラム缶入りはそれぞれさらに「10円/kg」プラス。
対象製品は8月にも値上げを実施しているが、その後も主原料のナフサ価格は高騰を続け、今年7-9月期は5万3700円/kl近辺にまで上昇、足元では6万5000円/klを超える状況にあり、10-12月期には6万2000円/kl程度と大幅な上昇が見込まれている。加えて、鋼材の上昇とドラム缶の需給ひっ迫のため、世界的にドラム缶の価格が大幅に上昇しており、同社が調達するドラム缶についても大幅な値上げを受けている。
こうした中、コスト低減に取り組んでいるが、ナフサ価格とドラム容器の高騰は自助努力の範囲を超えていることから、安定供給体制の維持を図るためには、価格改定せざるを得ないと判断した。なお、想定したナフサ水準が変動する場合は、改定幅の修正もあるとしている。