日本触媒の3月期連結決算は、売上高が前期比8%増の3497億円、営業利益は同2%減の261億円、経常利益は同3%増の331億円、当期純利益は同3%増の250億円。
原料価格や製品海外市況の上昇に伴い、販売価格を修正したことなどにより増収となった。 利益面については、主に機能性化学品事業で生産・販売数量が増加したことによる数量効果があったが、加工費が増加したことなどにより、営業利益は減益。営業外損益が持分法投資利益の増加などにより増益となった結果、経常利益は増益となった。これにより、当期純利益も増益となっている。
セグメント別では、基礎化学品事業は増収減益。エチレングリコールとエタノールアミンは減収だったが、アクリル酸及びアクリル酸エステル、酸化エチレンなどが増収になったことで、全体として増収となった。営業利益は原料価格よりも販売価格の上がり幅が大きく、スプレッドが拡大したものの、加工費や販管費が増加したことなどにより減益となった。
機能性化学品事業は増収増益。営業利益については、加工費が増加したが、生産・販売数量が増加したことや販管費が減少したことなどで増益となった。環境・触媒事業も増収増益。販売数量が増加したことや、販管費が減少したことなどにより営業増益となった。
2020年3月期の通期連結業績予想(IFRS)は、売上収益が3450億円、営業利益は265億円、税引前利益は320億円、当期利益は240億円の見込み。なお、20年3月期はIFRSに基づき作成しているため、日本基準を適用した19年3月期の実績値に対する増減率は記載していない。