昭和電工 タイのアルミ缶新工場が完成し30億缶体制に

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2018年12月10日

 昭和電工は7日、タイ・バンコク近郊にあるアルミ缶新工場が完成し、市川秀夫会長らが列席のもと6日に竣工式を執り行ったと発表した。

カラバオ社サティアンセータシット会長(左)、市川秀夫昭和電工会長
カラバオ社サティアンセータシット会長(左)、市川秀夫昭和電工会長

 同社と連結子会社の昭和アルミニウム缶は、タイの大手飲料メーカー・カラバオ社(バンコク)と、アルミ缶製造・販売会社Asia Can Manufacturing(ACM)を合弁で設立し、工場建設を進めていた。資本金は7億タイバーツ。出資比率はカラバオ社が74%、昭和アルミニウム缶24%、昭和電工2%。新工場稼働後は、主にカラバオ社の輸出製品用アルミ缶を製造する。

 昭和電工グループは、現在進行中の中期経営計画「Project 2020+」の中で、アルミニウム缶事業を「成長加速」事業に位置づけ、東南アジアをターゲットに事業拡大を進めてきた。今回のタイでの新工場稼働により、ベトナム・ハナキャン社の缶体生産体制とあわせ、東南アジア地域全体では30億缶の生産能力にまで拡大する。一方、カラバオ社は東南アジア諸国や中国、英国を中心とした海外事業の拡大を目指している。

 ACMは今後、昭和アルミニウム缶が培った生産技術と品質管理体制で、高品質なアルミ缶を安定的に供給し、カラバオ社の海外展開をバックアップしていく。

 

ソンウォン 韓国の水原プラントで生産能力を拡大

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2018年12月10日

 韓国の添加剤・特殊化学製品メーカーのソンウォンはこのほど、韓国の水原(スウォン)プラントで、新たな生産ラインが稼動開始し、総生産能力が約1000tになったと発表した。これにより同プラントの、高性能コーティング用紫外線吸収剤「SONGSORB CS400」の製造で、原材料から最終製品までの全工程で完全な一貫生産体制が確立した。

 また同プラントでは、同製品や他のコーティング添加剤に加え、紫外線吸収剤とヒンダードアミン光安定剤とのブレンド製品を製造する。SONGSORB  CS400は、ヒドロキシフェニルトリアジン(HPT)系の液状紫外線吸収剤で、自動車や工業用途に用いられるハイソリッド塗料や、水系や溶剤系の塗料に用いた場合も、高性能で耐久性を確実に発揮できるよう設計されている。

 また、非常に高い熱安定性と焼き付けサイクルや、過酷な外部条件にさらされるコーティングに対して卓越した耐性を付与する。アミン触媒や金属触媒コーティング・ベースコート、これらの触媒を含む基材の上に塗布するコーティングにも適している。

 成長戦略の一環として、ソンウォンはこれまでの経験を生かし、注力する塗料やインキ、接着剤など特殊化学品の提供と強化に向けた、さらなる技術開発を進めている。原材料からの一貫生産体制は、ソンウォン製品の供給安定性を向上するとともに、高い品質の確保に寄与する。

 同社マーケットセンター・コーティングのリーダーであるロザンナ・テレスカ氏は「この生産ラインは、昨年韓国の梅岩(メアム)工場敷地内に設立されたテクノロジーイノベーションセンターと共同で、光と熱安定化に向けた次世代ソリューションの開発を進めている」と話している。

三菱ケミカル 京東と中国最大級の「植物工場」の稼働開始

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2018年12月10日

 三菱ケミカルと中国市場を牽引するECサイト「京東商城(ジンドンしょうじょう:JD.com)」を運営する、京東集団は7日、昨年6月の両者合意に基づき、北京市通州区で三菱ケミカルが京東に納入した植物工場が完成し、稼働を開始したと発表した。

三菱ケミカルの佐々木等常務執行役員(左)と京東集団 の王笑松FMCG 事業・食品事業総裁
三菱ケミカルの佐々木等常務執行役員(左)と京東集団 の王笑松FMCG 事業・食品事業総裁

 また、京東と三菱ケミカルは、今後も植物工場事業で協力関係を継続していくことを目的に、戦略的パートナシップ契約を締結した。

 今回の京東と三菱ケミカルとの協業により、京東は栽培から配送まで、全ての生産過程の品質をコントロールできるようになる。三菱ケミカルの技術で安全な野菜を栽培し、京東のコールドチェーンとECのプラットフォームの統合により、新鮮な野菜を収穫したその日に消費者に届けることができる。

 新工場は、広さ1万1040㎡におよぶ中国最大級の植物工場。育苗までを人工光で行い、以降は太陽光を利用して効率的に生産を行う併用型の水耕栽培システムを採用している。温度、湿度、光、液肥などを自動制御し、天候や季節に変動されることなく、高品質で均一な野菜を生産できる。また、従来の栽培方法と比較して、大幅な節水、肥料の低減と生産スピードの向上が可能となる。

中国最大級の植物工場
中国最大級の植物工場

京東は、現在この植物工場で、ほうれん草やレタス、サラダ菜などを生産しており、今月から同社が中国で展開する生鮮スーパーで販売を開始する。京東と三菱ケミカルは今後、トマトやキュウリ、イチゴなど、さらに多くの野菜や果物の生産についても検討していく。

 両社は生産、倉庫管理、流通から販売まで、農業の新しいモデルを探求し、安全で高品質な製品を消費者に提供することを目指すという京東の試みを実現するため、緊密に協力していく方針だ。

昭和電工 人事③(2019年1月4日)

2018年12月10日

[昭和電工・人事③](2019年1月4日)▽理事昭和電工セラミックス社長大王宏▽理事、社長付特命担当(AI戦略推進担当)山本卓司▽理事デバイスソリューション事業部技術開発統括部長酒井浩志▽理事、カーボン事業部飛戸正己▽同秩父事業所長岩出斉▽理事デバイスソリューション事業部生産・技術統括部長黒江徹▽理事、財務・経理部IR室長加藤信裕▽同レスポンシブルケア部長稗田隆紀▽理事、エネルギー・電力部長戸早孝幸▽理事先端技術ラボ所長小山珠美▽理事、生産技術部プロセス・ソリューションセンター長上山伸英▽同、法務部長狩野晃嘉▽同、知的財産部長續木敏▽同、喜多方事業所長橋本巌▽同、アルミ機能部材事業部長山枡謙二郎▽同カーボン事業部大町事業所長稲田達也▽理事、アルミ圧延品事業部長江田浩之▽同産業ガス事業部副事業部長平倉一夫▽理事カーボン事業部副事業部長、同事業部グローバル統括部長武田真人▽理事融合製品開発研究所計算科学・情報センター長奥野好成▽理事、機能性化学品事業部長矢田光広▽理事役セラミックス事業部長大久保卓也▽理事役先端電池材料事業部長辻勝行▽理事役、東長原事業所長窪田浩二▽同徳山事業所長廣俊孝▽理事役、伊勢崎事業所長丸山和浩▽同、龍野事業所長下出哲也▽同、塩尻事業所長西原孝人▽同、小山事業所長御所名健司▽同、SPS改革推進部長小野寺俊也▽同、内部監査部長速水宏悦▽同、財務・経理部長中野知久▽同、昭和電工ヨーロッパ社長松岡清文(2019年3月下旬)▽常勤監査役就任予定加藤俊晴▽退任(社外取締役)秋山智史▽取締役選任予定竹内元浩▽社外取締役選任予定一色浩三▽退任(常勤監査役)武藤三郎▽名誉相談役就任予定大橋光夫。

BASF プラットフォーム「AUROOM」を発表

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2018年12月10日

 BASFのコーティングス事業本部はこのほど、自動車メーカーのデザイナー向けに、写真のようにリアルでバーチャルな車の色のデータベースのデジタルプラットフォーム「AUROOM」を発表した。同社は、市場のほぼすべての自動車メーカーと塗色の開発を行っており、常に新しい色をデザインしながら、現在、600色以上を欧州で生産している。

 この大規模なポートフォリオはカメラでスキャンされ、スキャン中に生成された大量の外観データは、高度な数学モデルを使用して処理され、同社の測色のノウハウによりその真正性が確保される。自動車メーカーはAUROOMプラットフォーム上で包括的なカラーデータにアクセスし、そこで提供される様々な3D形状や独自のモデルCADの上でその色を描写することができる。

 同社のバーチャルカラーは、明暗変化、カラーフロップや輝きを含む自動車塗料のあらゆる側面を捉えている。自動車デザイナーはAUROOM上でこれらのバーチャルカラーを車のモデルにマッピングし、初期のデザイン段階ですべての提案カラーを仮想的に塗装し、色とエフェクトのリアルな印象を確認できる。

 AUROOM」は塗装して出荷する必要のある物理的なサンプルだけに頼る必要がなくなるため、自動車デザイナーには、全体的なカラーデザインプロセスを速め、完璧なものにするための貴重なツールとなる。AUROOMは同じカラーグループの異なるカラーを並べてリアルタイムで比較し、適切なカラーの決定を容易にするため、さらに革新的な機能を提供していく。

セキスイハイム中部 体感型ショールームを三重に開設

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2018年12月10日

 積水化学工業のグループ会社であるセキスイハイム中部は、中部エリアとしては2施設目となる体感型ショールーム「セキスイハイムミュージアム三重」(三重県四日市市)を今月15日にオープンする。

 同社の体感型ショールーム全国展開の一環として、今年5月にモデルハウスとの複合型ショールーム「ハイムギャラリーパークみなと」(HGPみなと:名古屋市港区)を開設し、オープンから半年で500組を超えるユーザーが来場し高評価を得ている。

 今回、第2弾となる「セキスイハイムミュージアム三重」は、「HGPみなと」のコンセプトを受け継ぎながら、三重エリアに特化したコンテンツを加え、周辺地域の顧客に納得・体感型の家づくりの手軽さ、身近さを感じてもらうことが目的だ。家づくりを検討している顧客の納得度を高める「納得体感エリア」、契約後の打ち合わせスペースを充実させた「満足コンサルエリア」も併設。今後は、顧客と総合的な信頼関係を構築していくためのショールームを目指す。

出光興産 タイに10万t規模のブラックペレット工場建設へ

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2018年12月10日

 出光興産はブラックペレット(半炭化ペレット)の2020年の生産開始に向け、タイでプラントの建設準備を進めている。「環境に調和した石炭事業の一環」として、ブラックペレット供給事業を開始する。

ブラックペレット(右)とホワイトペレット
ブラックペレット(右)とホワイトペレット

 6日に都内で開催した「第15回アポロエナジーミーティング」に先立ち行った、バイオマス特別講演で明らかにした。タイの地元企業2社と共同で、スラータニー県に年産10万tレベルの工場を建設する。来年、着工の予定。全量を日本で販売する。

 すでにデモプラントが完成しており、製法の検討とサンプル出荷を開始した。原料は樹液の出なくなったゴムの木を使う。将来的にはタイ各地に工場を建設し、生産を拡大する計画だ。

 自ら製造する以外に、インドネシアのブラックペレット製造者からの仕入れ販売も行う方針で、日本市場への独占販売権について合意した。

 現在、日本でも石炭火力の混焼用として、通常の木質ペレット(ホワイトペレット)が使われている。しかし、ホワイトペレットは

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DNP 植物工場向けシート型の面発光LED照明を発売

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2018年12月7日

 大日本印刷(DNP)は6日、食料自給率の向上や安定供給、食の安全性向上などを背景として、今後の伸びが期待される人工光を利用した植物工場向けLED照明「DNPフレキシブルLEDシート」の量産を開始し、本格的な販売を開始すると発表した。

近年、従来の露地栽培による農作物の生産は、天候や病気、害虫の被害などによる影響を受けやすく、植物工場を利用した安定供給に注目が集まっている。また、食の安全意識の高まりも、無農薬・低農薬で栽培が可能な植物工場の需要増につながっている。

 同社は、印刷技術を発展させたフィルム加工技術と微細加工技術を活用して、高い反射性から光を有効活用して農作物の光合成を促進するとともに、防汚性にも優れた「DNP反射フィルム リフレモ」を提供。今回、植物工場向けに、薄くて軽く、栽培装置の天面や側面などに設置可能なシートタイプの面発光LED照明「DNPフレキシブルLEDシート」の本格展開を開始する。高い反射性を持つDNPの反射フィルムと組み合わせて利用することで、農作物の育成向上が図れる。

 植物工場向け栽培装置メーカーや植物工場の運営企業などに、同シートと反射フィルムを販売し、2021年までに年間25億円の売上を見込んでいる。今後も同社は、植物工場の生産性向上につながる製品、技術の開発に取り組み、「食」の安定供給、安心・安全に貢献していく考え。

 なお、幕張メッセで開催されている「第9回高機能フィルム展」(5~7日)の同社ブースで同製品を紹介している。

昭和電工グループ 人事(2019年1月4日)

2018年12月7日

 [昭和電工関連・人事](2019年1月4日)【サンアロマー】▽退任(社長)西川直規▽社長就任予定山田一成【昭和電工セラミックス】  ▽退任(社長)昭和電工理事役セラミックス事業部長大久保卓也▽社長就任予定大王宏【信州昭和】▽専任、社長吉田義昭【四川昭鋼炭素有限公司】▽退任(総経理)昭和電工理事カーボン事業部大町事業所長稲田達也▽総経理就任予定井原栄治【ショウティックマレーシア】▽退任(社長)出向昭和電工喜多方アルミ三浦伸▽社長就任予定早川智也【ショウティックヨーロッパ】▽退任(社長)出向昭和電工喜多方アルミ内田友生▽社長就任予定Artur Jose da Silva Jesus(アルトゥール ジョゼ ダ シルヴァ ジェズス)【昭和電工管理(上海)有限公司】▽退任(総経理)サンアロマー社長就任予定山田一成▽総経理就任予定渋谷昌夫【昭和電工アメリカ】▽退任(社長)昭和電工知的財産部北國英一▽社長就任予定洞山正雄【芙蓉パーライト】▽退任(社長)相談役就任予定河西正彦▽社長就任予定富川伸一郎。