三菱ケミカル 就業時間内は禁煙に、2020年4月から実施

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2019年5月27日

 三菱ケミカルは来年4月から、国内で勤務する全従業員を対象に、場所の如何を問わず就業時間内の禁煙を実施する。

 同社はこれまでも、分煙などによる受動喫煙対策や禁煙サポートなど、各種健康増進施策に取り組んできた。しかし、喫煙後しばらくの間、喫煙者の呼気に含まれる有害物質を吸引してしまうことによる影響も指摘されており、多くの社員が安心して快適に働ける環境を整えていくため、より積極的な受動喫煙軽減・防止対策を実施していくことにした。

 なお、2017年に実施した社内調査では、喫煙者のうち約6割は「禁煙が必要」と回答している。このような喫煙者が禁煙するためには、周囲が理解を示し、積極的に協力をする形でのサポートが必要となる。これらを踏まえ、同社は喫煙者と非喫煙者が互いを理解して取り組める受動喫煙防止対策を実施する。

 具体的には、まず、同社の従業員か社外の人かを問わず、国内の全事業所で、同社が管理する敷地内は原則常時禁煙とする。ただし、一部対象範囲・期間を限定した特別措置を設ける。

 次に、同社従業員は出張時や在宅勤務中、サテライトオフィスなどでの勤務時も含め、事業所外であっても就業時間内は禁煙とする。この取り組みについては、同社の従業員を対象としており、関係会社の従業員は対象としていないが、その意義を共有し、可能な範囲での協力を要請する方針。さらに、禁煙を希望する従業員がスムーズに禁煙できるよう、禁煙支援サービスの導入や禁煙治療の補助を行う。

 同社は今後もKAITEKI健康経営を推進させるため、さまざまな施策を計画・実行し、多様な人材が安心して、活力高く働くことができる会社・職場づくりを目指す。

帝人 ポリエステルフィルム事業子会社を東洋紡に売却

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2019年5月24日

 帝人はこのほど、日本とインドネシアでポリエステルフィルム事業を展開する連結子会社・帝人フィルムソリューション(TFS社)ならびにP.T. Indonesia Teijin Film Solutions(ITFS社)の所有株式全てを、東洋紡に売却することを決定し、東洋紡との間で株式譲渡契約を締結したと発表した。

  帝人グループは、ポリエステルフィルム事業の競争力強化に向け、2016年に日本の生産拠点を宇都宮事業所に集約するなど、さまざまな対策を講じてきた。また、その過程で、事業運営の柔軟性と意思決定の迅速性を向上させるため、合弁パートナーであったデュポン社から、日本およびインドネシアの合弁会社のデュポン社持分を取得し、各々100%子会社として運営してきた。

 その結果、ポリエステルフィルム事業は一定の収益を上げる体質へと強化されたが、TFS社ならびにITFS社のさらなる成長と、帝人グループの経営資源の最適配分の観点から、今回の決定に至った。

 東洋紡は、フィルム事業を成長分野と位置づけ、事業拡大を進めている。株式を取得することで、TFS社の持つ高い開発力、幅広い顧客ネットワークとの融合と、ITFS社を含む生産体制の強化により、事業を大きく成長させることができる。なお、株式譲渡は10月1日を予定している。

三菱ケミカル イノベーション創出加速へ研究棟を新設

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2019年5月24日

 三菱ケミカルはこのほど、横浜市青葉区のScience & Innovation Centerに、新たな研究棟を建設することを決定したと発表した。最新鋭デジタル設備の導入、社内外のコミュニケーションの活性化などによるイノベーション創出を図ることが目的。2021年末に竣工する予定。敷地面積は約1万㎡、建物は地上6階、地下1階で、延べ床面積は約4万5000㎡。

 同社の研究開発は「常にイノベーションを生み続け、持続的に社会に貢献するワールドクラスの研究開発部門となる」ことをビジョンとして掲げている。

 これまで①研究成果の事業化推進や次世代事業の創出を担う「新事業創出部」の設置②フェロー/エグゼクティブフェロー制度の新設③執務時間の10%を自由な研究に使える「10%カルチャー」の導入④社内ベンチャー制度の導入など、研究者の自由度を高め、高度な専門性を有するスペシャリストを志向する風土を醸成することを通じて、イノベーションを生み出す環境を整えてきた。

 また、同センターについては、4月に従来の「横浜研究所」から改称し、サイエンスに近い基礎研究を中心に担い、社内外とコミュニケーションを図りながらイノベーションを生んでいく組織としての位置づけを明確にした。

 研究新棟の建設は、これらの施策をさらに推進するとともに、新たな施策/設備を導入することで、持続的に社会に貢献するイノベーションを生み出し続ける研究開発体制を確立することを目標としている。

 具体的には、ビッグデータやAIの活用を可能とする、ハイパフォーマンスコンピュータや実験データ電子化システムを含む最新鋭デジタルインフラと、試薬管理の自動化システムや生体認証などによる最新のセキュリティシステムを導入する。

 また、コラボレーションエリアやウェブ会議システムなど、社内外のパートナーとリアル/バーチャルに繋がる設備の導入と、オフィス環境を改善。さらに、研究オフィスと実験設備の機能統合によるコミュニケーションの推進と業務効率化を図る。

住友化学 ベンチャー企業を支援する米ファンドへLP出資

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2019年5月24日

 住友化学は23日、100%子会社の住友化学アメリカ社(SCAI)が、カルティビアン・サンドボックス・フード・アンド・アグリカルチャー・ファンドⅢにLP出資したと発表した。

 同投資ファンドは、米国シカゴに拠点を置くカルティビアン・サンドボックス・ベンチャー・パートナーズⅢ社(CS)が運営する。LP出資とは、ベンチャーキャピタルなどに、 LP(有限責任組合員)として出資すること。

 CSは2008年に設立されたベンチャーキャピタル。次世代の食糧と農業技術を持つ企業への投資を行ってきた同分野のパイオニアの1つ。有望なベンチャー企業への投資実績があるチームで構成されている。

 ファンドⅢでは、持続可能な食糧システムの構築を目指すスタートアップに、1億3500万米ドルの投資を行う予定。すでに食料ロス削減を目指す企業や栄養・食品用途向けに、動物由来ではないコラーゲンの製造開発を行う企業などに出資をしている。

 住友化学は今年度からスタートした中期経営計画で、「ヘルスケア」「食糧」など4つの重点分野で、スタートアップやアカデミアとの連携を通じた次世代事業の創出加速を基本方針の1つに掲げている。

 今回のSCAIが行うファンドⅢへの LP出資により、CSが保有するネットワークを活用することで、有望スタートアップの最新情報の入手や、初期段階での関係構築を図る。

 SCAIは住友化学グループとしてグローバルに事業機会探索を推進するため、4月にコーポレート・ベンチャー・イノベーション・オフィスを、ニューヨークからボストンに隣接するケンブリッジに移転した。同地区は世界最大級のイノベーションハブであり、有望なスタートアップとの価値のある協業を積極的に発掘・提案していく。

昭和電工 グループCSR方針を改訂、社会貢献の姿勢を示す

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2019年5月23日

 昭和電工は22日、グループCSR方針を改定したと発表した。同社グループは、これまでもCSRは経営の根幹をなすものと考え、豊かさと持続性の調和した社会の創造への貢献する企業を目指してきた。

 今回、中長期的に持続可能な社会への貢献を目指す姿勢をステークホルダーに明確に示すため、グループCSR方針を「事業活動を通じたSDGs課題解決への貢献と「私たちの行動規範」に基づく全社員の行動によりすべてのステークホルダーにご満足いただける社会貢献企業を目指します」に見直した。

 同社グループは新たなCSR方針のもと、安全とコンプライアンスを基盤とした経済的価値・社会的価値の創造に努めていく。

 同社は2015年に14のマテリアリティ(重要性)を特定し、事業活動やCSR活動に取り組んできた。CSR方針の改定に併せ、マテリアリティの重点をより明確にするため、「事業活動を通じたSDGs貢献」、「環境課題への取り組み」、「持続可能な人材、労働環境づくり」の3つの中核課題に集約。

 今後は、マテリアリティに中期的なKPI(評価指標)を定めて進捗を管理していくと同時に、中核課題をその方針とともに明確に示し、グループ内外の周知・浸透を図る。

 なお、同社は金融安定理事会(FSB)により設置された気候変動情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同することを決定し、5月27日に設立総会が開かれるTCFDコンソーシアムに参加する。今後はTCFD提言に基づき、気候変動が事業に与える影響に関して積極的な情報開示を進める。

 同社グループはすべてのステークホルダーを満足させるという経営理念のもと、事業を通じて地球環境やエネルギー・資源問題をはじめ、さまざまな社会的課題の解決に取り組んでいる。

 今後もグループ一丸となり、豊かさと持続性が調和する社会の創造に貢献していく。

旭化成 日用品収容の「ジップロック スタイル」を発売

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2019年5月23日

 旭化成ホームプロダクツは22日、ジッパー付きバッグとして年間5億枚の販売実績をもつ「ジップロック」から、日用品の整理・収納用途に便利な世界初の新コンセプトブランド「ジップロック スタイル」を発売すると発表した。

 第1弾商品(2種3商品)は、5月22日よりオンライン先行販売開始、8月より全国で発売する。

 近年、〝収納〟をテーマとした書籍がベストセラーを記録するなど、女性を中心に整理・収納に注目が集まっている。

 料理や景色などのフォトジェニックな投稿がメインとされてきたインスタグラムでも、家事や節約のコツなど日々の暮らしに関する投稿が増えてきており、収納をキーワードとした投稿数は約50万投稿にものぼる。

 なかでも、「ジップロック」は開け閉めが簡単で密封性が高く、食品保存以外にもさまざまなシーンで活用できるため、SNSを中心に多くの支持を得てきた。

 このような〝収納〟市場の盛り上がりと「ジップロック」の整理・収納用途における需要の高まりを受け、今回、世界で初の新コンセプトブランドとして、日用品の整理・収納に便利なサイズの「ジップロック スタイル」を発売する。

 同ブランドは、整理収納プロフェッショナルアドバイザーの中山真由美氏を監修に迎え、幅広い用途を想定した全3種類の商品を用意。

 ラインアップとしては、今までにない特大サイズで、厚手衣類などの整理をはじめマルチに活躍が期待できる「ストレージバッグ」XLサイズが登場。また、便利なマチ付きで自立収納も可能な「マチ付きイージージッパー」を、L/Mの2サイズ展開で発売する。

 

旭化成 POMが中国でグリーン材料認定、低VOC評価

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2019年5月23日

 旭化成は22日、ポリアセタール樹脂(POM)「テナックTM‐C Z4520」が、中国の政府機関である中国汽車技術研究センターから低VOC性能を評価され、グリーン材料に認定されたと発表した。認定式は、3月27日に天津市で開催された「2019年(第8回)中国自動車用材料(西青)国際フォーラム」の中で行われた。

同社は「Z4520」グレードを2004年から水島製造所(岡山県倉敷市)、2014年から中国の「旭化成ポリアセタール(張家港)」(江蘇省張家港)で生産。同グレードは業界で最高レベルの低VOC性能を有しており、日本・中国のみならず多くの国で自動車内装部品やOA部品用途を中心に採用されている。

 同社は環境に配慮した製品の供給を通じて「健康で快適な生活」の実現に寄与していく。

 機能樹脂事業では、今後、さらなる高機能化を追求するとともに、樹脂化部品の提案にまで踏み込んで、顧客ニーズに応えていく考えだ。

宇部興産 新中計始動、積極拡大事業に経営資源を投入

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2019年5月23日

 宇部興産は22日、新中期経営計画「Vision UBE 2025‐Prime Phase‐」(2019~2021年度)を発表。新中計は、2025年のありたい姿「すべてのステークホルダーに価値を創出し続ける企業」を実現するため、長期的視野に基づく成長を意識した3年間の行動計画となる。

泉原社長
泉原社長

 同日、都内において記者説明会を開催。今年4月に社長に就任した泉原雅人社長は、前中計を振り返り、「事業環境に恵まれたこともあり、3カ年トータルでは計画を上回ることができた」と総括した。今後の課題については、

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宇部興産 CPLの5月契約価格は前月並で決着

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2019年5月23日

 宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)について、5月の韓国・台湾大手向け契約価格を、前月並みの1790ドル/tで決着した。

 春の定修期に入ったことから需給が締まり、価格が上昇するとの見方も出ていたが、不需要期に入ったことで5月の価格は頭打ちとなった。

 ベンゼンとのスプレッドは、

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東京セキスイハイム 体感型ショールームをリニューアル

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2019年5月22日

 東京セキスイハイムはこのほど、セキスイハイム工業東京事業所内の体感型ショールーム「セキスイハイムミュージアム蓮田」(埼玉県蓮田市)を、リニューアルオープンした。

 同ショールームは2014年1月のオープン以来、約3万組以上の来場者があり好評だったが、今回大幅に展示内容を刷新したことで、「より楽しく、わかりやすく」家づくりを学ぶことができる。

 リニューアルでは、自然災害による被害が多発し、災害時の安心に対するニーズが高まっている中、「安心」「快適」「スマート」というテーマで、セキスイハイムの住性能を体感型設備や展示内容を通じて分かるようにした。

 工場併設のため、生産工程の見学と併せて住まいづくりを深く理解し、納得してもらうことを目指す。ショールームは「安心ハイム」「快適ハイム」「スマートハイム」の3つのゾーンで構成。

 「安心ハイム」ゾーンでは、巨大地震を起振機一体型三面シアターで体感してもらうほか、セキスイハイムの構造を、動く模型と映像を使ってわかりやすく説明する。

 「快適ハイム」ゾーンでは、オリジナル空調システム「快適エアリー」の仕組みや活用法などを解説する。

 「スマートハイム」ゾーンでは、セキスイハイムが提案するエネルギー自給自足の仕組みを映像と光るパネルで紹介。稼働中の工場を疑似体験する3Dシアターもあり、実際の生産工程見学と併せて見ることで、セキスイハイムの家づくりがより理解しやすくなった。

 見学は予約制。開館時間は午前10時~午後5時。毎週火曜と水曜のほか、東京セキスイハイムの定休日に準じて休みとなる。