マレーシア・クアラルンプールで20~21日に開催されたアジア石油化学工業会議(APIC2018)は、過去最高となる2011人が参加し、「コラボレーションによる価値創造」をテーマに、活発な議論を繰り広げられた。
21日午後の石油化学工業協会(JPCA)の記者会見で、森川宏平会長(昭和電工社長)は「今回のAPICで感じたのは、アジア全体で市場拡大に対する熱量の高さだ。石化市場がまだまだ伸びるとの見方が多かった。ただ、市場を冷やすいくつかの不確定な要因がある。その中の一つがプラスチックの環境問題であり、化学の力でそれを克服する必要がある」とし、「日本の高いプラスチックリサイクル率に対し、他国から問い合わせがあるなど、環境問題に対して関心が高まっている。日本はこの問題に対しリーダーシップを取るべきだ」との考えを示した。
越智仁副会長(三菱ケミカルホールディングス社長)は「アジアでも化学企業の考え方が変わってきている。安定・大量生産をするだけではなく、