クラレの1-9月期 減収減益も通期予想は上方修正

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2020年11月12日

 クラレは11日、2020年度第3四半期(1-9月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比8%減の3938億円、営業利益23%減の325億円、経常利益21%減の298億円、純利益22%減の151億円となった。

 セグメント別で見ると、ビニルアセテートは減収減益。ポバール樹脂は世界的な需要低迷で販売量が減少し、生産調整を行った。光学用ポバールフィルムは、大型ディスプレイ向けを中心に需要が回復した。PVBフィルムは建築・自動車向けともに需要が低迷した。水溶性ポバールフィルムは個包装洗剤向けの販売が拡大した。

 イソプレンは減収減益。イソプレン関連製品は、ファインケミカル、熱可塑性エラストマーともに、主に中国とアジアで需要が減速した。耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」は、電気・電子デバイス用途は堅調だったが、自動車用途は生産台数減少の影響を受けた。

 機能材料は減収減益。メタクリルは飛沫飛散防止用仕切板やディスプレイ向けに販売増となったが、事業全体は原料高と市況悪化で低調だった。メディカルは歯科医院の休業により欧米で苦戦していたが、診療再開により回復基調となっている。カルゴン・カーボンは、コロナ禍でも生活を支える製品として底堅く推移した。

 同日に通期業績予想の修正を発表。ここまでの実績や足元の状況を踏まえ、売上高5200億円(前回予想比100億円増)、営業利益400億円(70億円増)、経常利益350億円(60億円増)、純利益150億円(20億円増)と、前回予想から上振れる見通しだ。

 

ENEOSの4-9月期 減収減益も通期業績は上方修正

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2020年11月12日

 ENEOSは11日、2021年3月期第2四半期(4-9月期)の連結業績(IFRS)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比34%減の3兆3623億円、営業利益32%減の889億円、純利益49%減の364億円の減収減益だった。在庫評価損の370億円を除く営業利益相当額は26%減の1259億円だった。

 セグメント別では、エネルギー事業は

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三井化学 減収減益も下期需要回復見込み通期を上方修正

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2020年11月12日

 三井化学が11日に発表した、2021年3月期第2四半期(4-9月期)の連結決算(IFRS)は、売上収益は前年同期比21%減の5370億円、コア営業利益は53%減の186億円、最終利益は53%減の96億円だった。

中島取締役常務執行役員CFO
中島取締役常務執行役員CFO

同日に開催した決算説明会で、中島一取締役常務執行役員CFOは、「新型コロナウイルス感染症拡大の影響による需要鈍化の影響を大きく受けて、多くの製品で販売が減少した。加えて基盤素材事業でのナフサ価格の下落に伴い、在庫評価損の影響を受けた。こうした中で、利益項目はいずれも減益となった」と総括した。

 減収減益となった今期の決算だが、一方では同社が8月に公表した上期業績予想を各利益項目で大きく上回った。その要因について中島CFOは、

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三井化学 本州化学の買収を決定、新事業創出などを加速

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2020年11月12日

 三井化学は11日、三井物産と共同し本州化学工業(東京都中央区)の普通株式を公開買い付け(TOB)により取得することを決定したと発表した。買い付け価格は約97億円、来年5月ごろの買い付け開始を予定する。

 本州化学は、液晶ポリマー(LCP)や特殊ポリカーボネート樹脂、特殊エポキシ樹脂などの高機能樹脂の原料をはじめ、電子材料、医薬品、農薬などの原料となる各種化学品の製造と販売を手掛ける。三井化学は今回の決定により、既存事業・製品の強化、新事業・新製品の創出などを加速していく考えだ。

東ソー 人事(16日)

2020年11月11日

[東ソー・人事](16日)▽出向東ソー(瑞安)ポリウレタン有限公司田原隆一▽南陽事業所ポリマー製造部長堀靖史。

DSM Erberグループ買収完了、飼料事業を強化

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2020年11月11日

 DSMはこのほど、Erberグループの2社を9億8000万ユーロで買収する取引が完了したと発表した。DSMは両社を買収することで、高い付加価値を誇る専門的ソリューションが拡充され、買収完了後1年で利益が拡大する見込みだ。

 DSMはErberグループより、家畜用飼料および健康事業を担い、主にマイコトキシン(カビ毒)のリスク管理および消化器官内の健康度管理に特化しているBiomin社と、食物と飼料の安全性診断ソリューションを中核としているRomer Labs社を買収。DSMはBiomin社の買収により、排出量の削減、原料消費効率、水と土地の有効活用を重視しながら、畜産農家の生産性とサステナビリティを追求する。畜産動物の健康と飼料に関するソリューションを提供するリーディングプロバイダーとして畜産に関する知見を深め、市場での地位をさらに強化していく。

 今回の買収は、環境と経済性の両面から畜産のサステナビリティを高めるというDSMの重要な方針に沿ったものと言える。一方、Romer Labs社は、DSMが食品・飲料業界の顧客に提供しているヒトの栄養と健康に関する事業を補完する。

日本ゼオン COP成形加工の子会社が安全衛生表彰を受賞

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2020年11月11日

 日本ゼオンはこのほど、グループ会社であるゼオンオプトバイオラボ(ZOB社)が、安全衛生に係る2020年度「栃木県労働局長奨励賞」と同年度「全国THP推進協議会進歩賞」を受賞したと発表した。

安全衛生表彰
安全衛生表彰

 シクロオレフィンポリマー(COP)を使ったプラスチック成形加工品の製造を行っているZOB社は、無事故無災害のための取り組みを徹底するとともに、健康増進のための社員教育や定期的な体力測定など、「元気に働く」職場づくりを推進。今回の受賞は、「元気に働こう」という観点から、社員の安全と健康を促進する様々な取り組みが評価され、安全衛生に関する諸活動が、地域の模範となる事業場として表彰された。

 

カネカの4-9月期 減収減益もヘルスケアは収益拡大

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2020年11月11日

 カネカが10日に発表した2021年3月期第2四半期(4―9月期)連結決算は、売上高が前年同期比11%減の2667億円、営業利益は45%減の70億円、経常利益は59%減の40億円、純利益は59%減の25億円となった。

 減収減益とはなったものの、コロナ禍で成長機会が拡大しているHealth Care SU(ソリューションズ・ユニット)など先端事業群が着実に収益を伸ばすとともに、1Q(4-6月期)の業績の落ち込みの主要因となったMaterial SUなどコア事業群の生産の停滞が着実に回復してきている。同社によれば「夏場以降急速に持ち直している事業分野もあり、下期にかけてさらに業績の改善が見込まれる」としている。

 セグメント別に見ると、Material SUは減収減益。塩化ビニル樹脂はロックダウン解除後のインド・中国向けに輸出が大幅に増加するなど2Q(7-9月期)は前年同期で増益となった。機能性樹脂も中国の建築用途に加え、欧米で需要が回復し、2Qは前年並みに復調した。

 Quality of Life SUは減収減益。アフリカ・米州向けの頭髪・難燃の需要は、コロナ影響により1Qは落ち込んだが、アフリカ向けは7月から月を追って回復。難燃、パイルの衣料用途は回復が遅れている。スマホ用需要増やコロナ禍に伴うリモートワーク拡大によるタブレット・ノートPC向けが好調で二層銅張積層板材料「ピクシオ」は過去最高レベルの出荷。5G向け対応製品が販売増となり、新製品開発も順調に進展している。

 Health Care SUは増収増益。医療分野は、国内外市場ともに拡大、新製品の脳動脈瘤塞栓コイルが好調で、9月には米国向けの販売を開始し収益拡大に寄与した。医薬分野では、アビガン原薬やベルギー子会社のPCR検査試薬の供給開始などにより収益が拡大し、対前年同期で大幅増益となった。

 Nutrition SUは減収減益。米国での免疫力アップ意識の高まりから、「コエンザイムQ10」などの販売は好調だった。中食増によりスパイス製品は堅調だったものの、製パン・製菓分野は需要回復基調もインバウンドの不振が響いた。なお、通期業績予想については、前回発表の数値を据え置いた。

 

クレハの4-9月期 PGAなどの販売減少で減収減益

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2020年11月11日

 クレハは10日、2020年度第2四半期(4-9月期)の連結業績(IFRS)を発表した。売上収益は前年同期比5%減の660億円、営業利益40%減の62億円、純利益42%減の48億円の減収減益だった。また、同社が最も重視する本業の業績を示すセグメント別営業利益は29%減(26億円減)の63億円だった。

 新型コロナウイルス感染症の影響による同社への生産・販売体制への影響は軽微であったが、自動車産業、シェールオイル・ガス産業を主とする機能製品事業の販売に弱さが見られた。

 同日開催された決算会見の中で、小林豊社長は「2020年度のセグメント別営業利益のマイナスのうち、 “クレハの4-9月期 PGAなどの販売減少で減収減益” の続きを読む

出光興産の4-9月期 販売減や在庫評価損で減収減益

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2020年11月11日

 出光興産は10日、2020年度第2四半期(4-9月期)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比33%減の2兆157億円、営業利益95%減の31億円、経常損失258億円(同789億円減)、純損失321億円(同775億円減)となった。

出光興産:決算会見 尾沼温隆財務部長
決算会見 尾沼温隆財務部長

 同日開催された決算会見の中で、尾沼温隆財務部長は「在庫評価損の影響が残り損失を計上した。在庫影響を除いたセグメント利益は、 “出光興産の4-9月期 販売減や在庫評価損で減収減益” の続きを読む