東洋紡は10日、敦賀事業所第二で今月6日に発生した火災について、7日に公設消防から鎮火宣言が出されたと発表した。
現時点での物的被害では、エアバッグ用原糸や「ブレスエアー」、衣料用ナイロンなどを製造する設備が被災し、約2万6000㎡が焼失した模様。
事業所外への影響については調査中だが、福井県のモニタリングによれば、工場の敷地境界では、大気汚染に係る物質は環境基準以下となっている。また、火災事故の原因や製品出荷への影響についても調査中としている。
2018年9月11日
2018年9月11日
帝人フロンティアは10日、フランスのパリで19~21日に開催される、世界最大規模のファッション素材見本市「プルミエール・ヴィジョン」に出展すると発表した。
同展示会は年2回開催されており、今回は57カ国から1964社が出展予定。約6万人の来場が見込まれている。同社として7回目の出展となる今回は、「ソロテックス」と「デルタピーク」を中心としたエコフレンドリーな素材群と、今回の展示会テーマである「日常における機能ファブリック」に沿った、秋冬向けファッション素材を展示する。
ソロテックスはバネ状の分子構造により、ソフトな新感触、快適なストレッチ性、独特な風合いをベースとしたしなやかさを兼ね備え、形態回復性、寸法安定性、発色性に優れるポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維。
今回の出展では、形状記憶素材「ソロテックス サイネックス」やウール調素材「ソロテックス フルフラン」など、様々なソロテックスのバリエーションを紹介するとともに、バイオ由来成分を含むことから、環境負荷を抑えたエコフレンドリーな素材としても提案する。
一方、デルタピークは物性・機能・品位の高次元融合を実現した次世代型ファブリック。緻密でフラットな特殊構造により、多くの機能性を併せ持つことが高く評価されており、グローバルスポーツアパレルなどに幅広く採用されている。
今回の出展では、軽量嵩高性とソフトな風合いを兼ね備えた特殊四層構造素材「デルタ フリーモ」や、生地表面に優れた撥水機能、裏面に吸水機能を併せ持つ次世代快適スウエット素材「フリーモ PRO」など、アスレジャーからカジュアルまで、ライフスタイルに合わせたパフォーマンスファッション素材を提案する。
同社では今回の出展を通じて、欧州を中心とする新規顧客の開拓や素材の認知度向上を図るとともに、テイジンブランドの存在感をより一層高めていく考えだ。
2018年9月11日
三菱ケミカルとサンレイ工機(千葉県白井市)はこのほど、共同で2012年に製造したカーボンクラッドロール(製品名「カーボリーダー」)が、国立科学博物館が選定する「未来技術遺産」に登録されたと発表した。
同製品は三菱ケミカルのピッチ系炭素繊維素材を用いた、直径350mm×長さ9200mmの世界最長のフィルム製造用ロールで、長尺のカーボンロールとしては世界で初めてサンレイが製造した。
鉄やアルミなど従来の金属材料を使ったロールは、その重さからロール自体がたわみ、高速回転時に発生する振動などが避けられず、フィルム製品のしわや傷が発生する要因となっていた。
一方、三菱ケミカルのカーボンクラッドロールは、軽量でロールの真円度・円筒度が高く、ロール自体の重さのバランスも高い精度で保たれているため、ロールのたわみが少なく、振動が抑えられ、フィルムの品質向上・生産性向上コスト低減に貢献できる。
未来技術遺産は日本で「科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していくうえで重要な意義を持つ科学技術史資料」と「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えた科学技術史資料」の保存を図るとともに、科学技術を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことを目的に、国立科学博物館が実施している登録制度。2008年から毎年実施され、これまでに二百四十件の資料が登録されている。
今年は新たに19件が登録された。通常、未来技術遺産は製造から十年以上経過されたものが選出されるが、三菱ケミカルのカーボンロールは、登録されている全259件の中で最も新しいものになる。
2018年9月11日
旭硝子財団はこのほど、世界の環境有識者を対象に毎年行っている「地球環境問題と人類の存続に関するアンケート」調査で、世界全体の平均危機時刻が1992年の調査開始以来、最も針が進んだと発表した。
27回目の今年は205カ国に調査票を送付し、139カ国の1866名から回答を得た。人類の存続の危機に対する認識を表す環境危機時計では、全回答者の平均危機時刻が昨年から14分進んで9時47分を示し、調査開始以来、最も針が進んだ。
調査10地域のうち、日本、アジア、北米、西欧、アフリカ、中東の6地域で針が進み、オセアニア、南米、中米、東欧・旧ソ連の四地域で針が後退した。昨年の危機時刻と比べると、回答者数の多い日本と中国で針が大幅に進み、危機意識が高まっている。
東欧・旧ソ連は針が昨年よりさらに後退し、唯一、8時台の領域に留まった。2013年と比べると、約1時間、時刻が後退している。また、東欧・旧ソ連を除くすべての地域は「極めて不安」の領域にある。
危機感が最も高いのは10時11分の北米で、西欧、オセアニアも10時台でこれに続く。なお、西欧は調査開始以来、初めて10時台に突入した。調査開始以降の世界全体の危機時刻の推移では、1996年以降、2000年を除き、常に九時台の「極めて不安」領域を示している。
世界全体と日本の危機時刻を比較すると、2016年には、日本は世界と30分の差があったが、昨年、今年と針が進み16分に短縮した。世代別では、20代・30代の危機時刻が、初めて全世代を通して唯一、10時となった。
危機時刻を決める上で念頭に置く項目では、2011年以来、一貫して「気候変動」が最多。環境に対する項目ごとの危機感を時刻から見ると、「食糧」が最も高くなっている。
2018年9月11日
2018年9月11日
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2018年9月11日
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