出光 統合新社で初の総合防災訓練実施、危機対応力を強化

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2019年9月13日

 出光興産はこのほど、首都直下地震発生時の対応力強化のため、6日に「総合防災訓練」を実施した。

対策本部で指揮を執る木藤社長と岡田副社長
対策本部で指揮を執る木藤社長と岡田副社長

 巨大地震などの自然災害が危惧される中、エネルギーの安定供給を使命としている同社では、災害発生の際も事業の継続を確保し、被災者の救援と被災地の早期復興に貢献できるよう、首都直下地震および南海トラフ巨大地震を想定した事業継続計画(BCP)を策定している。

 また、2007年からはBCPの実効性を高めることを目的とした「総合防災訓練」を開催しており、今回が13回目となる。

情報収集を行う対策班
情報収集を行う対策班

 統合新社として初となる今回の訓練では、参加者にはシナリオを事前に開示せずに、本番さながらの緊張感の中、BCPに基づいて関係各署が協働して、石油製品や石油化学製品の安定供給の確保・復旧に向けた課題に取り組んだ。

 同社は、今後も同訓練を継続的に実施し、実践的な災害対応力の強化に努めて、安定供給と社会貢献に注力していく考えだ。

出光興産 米国でメガソーラーを買収、昨年に続き2件目

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2019年9月12日

 出光興産はこのほど、連結子会社であるSolar Frontier Americas(ソーラーフロンティア・アメリカズ)が、GCL New Energy Holding Limited社の100%子会社GCL New Energy社(香港)から、米コロラド州における建設前段階のメガソーラープロジェクト「Pioneer」(発電規模:100MWp)を8月1日付で買収した、と発表した。

Solar Frontier Americas が2017年に完成させたメガソーラー発電所
Solar Frontier Americas が2017年に完成させたメガソーラー発電所

 なお、商業運転開始は2020年を予定している。同件は、出光興産100%子会社のRSリニューアブルズを通じソーラーフロンティア・アメリカズへ融資を行ったもので、昨年買収したカリフォルニア(発電規模:210MWp)に続く米国で2番目の発電所建設・売電事業となる。

 ソーラーフロンティア・アメリカズは、GCL New Energy社から建設前段階のプロジェクトを引き継ぎ、太陽光発電所を建設する。稼働後はコロラド州内の電力会社であるIntermountain Rural Electric Association社と長期売電契約を結び、約2万6千世帯分の供給を行う。

 世界的に電力需要が拡大する中、太陽光発電を含む再生可能エネルギーは発電需要を賄う中心的役割として期待されている。出光興産は、今後も需要が伸びるとされる北米やアジア地域の再生可能エネルギー発電事業に積極的に参入する。

出光興産 徳山事業所がスーパー認定事業所に認定

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2019年9月12日

 出光興産はこのほど、徳山事業所(山口県周南市)が、経済産業省が制定している特定認定事業者制度での特定認定事業者(スーパー認定事業所)に、9月5日付で経済産業大臣から認定されたと発表した。同事業所は、同社グループとして初となるスーパー認定事業所となる。

 プラントの高経年化、ベテラン社員の引退、多発する自然災害など、製油所・事業所を取り巻く事業環境が厳しくなる中、経済産業省が2017年から開始した特定認定事業者制度では、高度な保安の取り組みを行っている事業所を「スーパー認定事業所」として認定している。

 認定を受けた事業者に対しては、自主保安の規制合理化が適用され、国際的な競争力の強化につながる。出光興産は今後も、製油所・事業所での自主保安の高度化に引き続き取り組み、安定操業とエネルギーの安定供給を推進していく考えだ。

帝人フロンティア 上海・テキスタイル展に環境配慮素材など出展

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2019年9月12日

 帝人フロンティアは11日、中国グループ会社が今月末に上海の国家会展中心で開催される、世界最大のアパレル向け国際テキスタイル専門見本市「インターテキスタイル上海 アパレルファブリックス‐オータムエディション2019」に出展すると発表した。

 同社グループであり中国でのテキスタイル製造・販売を担う南通帝人の出展を通じ、既存顧客への継続的なフォローや提案を行うことで関係強化を図るのが狙い。同時に、中国市場での新規顧客の開拓とグローバル市場をターゲットとした新たな商圏構築を進め、スポーツウェア用途からファッションウェア用途までの幅広い分野でのビジネス拡大を目指す。

 会場では、ファッション・カジュアルウェアやスポーツウェア向けを中心とした独自素材を紹介。特に中国で成長著しいランニング市場に向け、軽量・冷感・通風性・ストレッチ性などの機能性に優れるランニングウェア用素材の訴求を図る。

 環境配慮素材についても積極的に提案する。構成成分の一部が植物由来で、ソフトな肌触りと快適なストレッチ性が特長のポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維「ソロテックス」、リサイクル繊維を使用した素材、フルオロカーボンフリーの非フッ素耐久撥水加工素材などを重点的に紹介していく。

 展示点数は、素材が約100点、製品は約40点。開催期間は9月25~27日。

クラレ バイオ由来のバリア材事業で海外展開を加速

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2019年9月12日

食品包材に加え新規用途開発、売上高目標1億ドル

 クラレはバイオマス由来のガスバリア材「PLANTIC」事業で、食肉包装用途での豪州以外における展開に加え、新規用途・製品の開発を加速し、2026年に売上高1億ドル超を目指す方針だ。

山口執行役員
山口執行役員

 11日に開催した定例会見で、エバール事業部長の山口勝正執行役員が、同事業のこれまで経緯と今後の戦略について説明した。

 豪Plantic社が開発した「PLANTIC」は、もともとでんぷん由来の生分解性樹脂の事業化を目指し開発されていた。そうした中、フィルムにした場合、ガスバリア性を発現することからバリア包材に研究が絞られ実用化。豪州では、食品包材向けに単層、多層のフィルム・シートとして事業が展開されている。

 クラレは2015年に同社を買収。ガスバリア性を持つ「エバール」と合わせ、食料の

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NEDO・昭和化学工業 木質バイオマス熱供給プラントが完成

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2019年9月11日

 NEDOはこのほど、バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業で、昭和化学工業が熱風炉設備を備えた木質バイオマス熱供給プラントを岡山工場の敷地内に完成させ、試運転を経て、今月中旬に実証運転を開始すると発表した。

バイオマス熱風炉
バイオマス熱風炉

 同プラントでは、以前からバイオマス利用が盛んな地元地域で産出される木の皮などの余剰木質バイオマスを燃料とし、生成した熱を同社の珪藻土製品の製造・乾燥工程に利用する。

 また、同プラントを既存の液化天然ガス(LNG)を燃料とする熱供給プラントに併設し、燃料の価格や調達状況などの変動に応じて、LNG燃料とバイオマス燃料を最適な比率で併用することで、安定的かつ経済性の高いハイブリッド運転を目指すとともに、同事業を通じて同社は、同地域の貴重なバイオマス資源を巡る既存のエコシステムとの共生・協力体制を構築し、地域に根ざしたバイオマスエネルギーシステムの拡大を目指す。

 今後、NEDO事業として同プラントの実証運転を2020年度末まで実施する予定。その後、昭和化学工業による自主研究運転を2023年秋まで実施する。

バイオマス燃料槽
バイオマス燃料槽

 これまでの輸入LNGに100%依存する状態から、地元産出のバイオマス燃料を導入し、既存プラントにバイオマス熱供給プラントを併設することで、燃料のハイブリッド化を図る。

 これにより、岡山工場でのCO2排出量削減と燃料費削減に資するとともに、地域経済の振興の観点からは、同地域の貴重なバイオマス資源を巡る既存のエコシステムと共生した持続可能な社会構築に寄与していく。

 一方、NEDOは、バイオマスエネルギーの利用拡大を推進するために「バイオマスエネルギー地域自立システムの導入要件・技術指針」を策定しており、同実証事業の成果も踏まえて同指針の改訂を行い、広く一般に公開する。これにより、同実証事業をモデルの1つとして熱需要のある全国の他の地域への展開を目指す考えだ。

大陽日酸 サッカー教室開催、千葉市で小学生対象に

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2019年9月11日

 大陽日酸は社会貢献活動の一環として、7日に「大陽日酸サッカー教室 セルジオサッカークリニック2019(千葉)」を開催した。

 同クリニックは、スポーツ活動を通じて青少年の健全な育成を図るため、1990年から毎年、千葉市サッカー協会と共同開催している。今年が30回目。2005年からは、大阪でも同様のイベントを行っており、延べ参加者数は2万人を超えている。

 好天に恵まれた同日、会場となったフクダ電子スクエア(千葉市中央区)には、千葉市内のサッカークラブ所属の小学3年生と6年生の48チーム501人の選手に加え、保護者やコーチが参加した。

 講師陣は、日本サッカー界で活躍し、現在は辛口サッカー解説者として人気のセルジオ越後さんをはじめ、アデマール・マリーニョさん、石塚将光さん、広山晴士さん、本田泰人さん、ジョージ・トレドさんの6人。同社からは、柳田裕久関東支社長や関係者が出席した。

 サッカークリニックは講師チームとの試合形式で行われ、どちらかのチームがゴールを決めるまで、というルールの下、小学生選手の必死のプレーに、歓声が上がった。その後、参加チームが6つのブロックに分かれて優勝を争うミニサッカー大会や、豪華景品をかけて保護者やコーチが参加するPK大会も行われた。

 表彰式では、ミニサッカー大会の優勝・準優勝チームにセルジオ越後さんのイラスト入りメダルが、さらに優勝チームには副賞として同社グループ会社であるサーモスのスポーツボトルが贈呈された。

出光興産 北海道製油所がSEGESのステージ昇格

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2019年9月11日

 出光興産はこのほど、北海道製油所が都市緑化機構が実施している緑の認定制度SEGES(シージェス)で、認定ラベル:そだてる緑の「Superlative Stage」への昇格認定を受けたと発表した。

 SEGESは企業などによって創出された良好な緑地と日頃の活動、取り組みを評価し、社会・環境に貢献している、良好に維持されている緑地であると、同機構が認定する制度で、「そだてる緑」「都市のオアシス」「つくる緑」の3つのシリーズがある。

 今回、出光興産の北海道製油所は、「自然との調和」の実現に向け、沿岸部の厳しい立地条件を克服しながら、植物の生育状況に応じた維持管理の改善に取り組んでいることや、環境方針「緑化を通じて、生物の多様性への貢献および自然環境との調和を図る」に沿った各種活動が高く評価され、認定ラベルのステージ昇格として認定された。なお、北海道では、同製油所のみが認定されている。

帝人 タイでコンパウンド工場とテクニカルセンターを稼働

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2019年9月11日

 帝人は10日、ASEAN地域における樹脂製品への多様なニーズに応えるため、テイジン・コーポレーション(タイランド)社の敷地内にアセアンコンパウンド工場とテクニカルセンターを新設し、稼働を開始したと発表した。

現地で開催したオープニングセレモニー
現地で開催したオープニングセレモニー

 ASEAN地域では、近年の人口増加や経済成長を背景に高機能樹脂製品の消費が拡大しており、これに伴い、樹脂コンパウンドの需要も高まっている。こうした中、同社は日本と中国の自社工場と、ASEAN地域の協力工場でこれらの需要に対応してきたが、今回の工場新設により、同地域の多様なニーズに迅速に対応できる体制が整ったことになる。

 また、同社は長年培ってきた樹脂コンパウンドの技術を駆使して樹脂製品の高付加価値化を推進しているが、新設したテクニカルセンターをASEAN地域の開発拠点と位置づけ、市場成長率の高い同地域や中国に向けた製品開発を強化することにより、さらなる事業拡大を図っていく。

 樹脂事業本部の山西昇本部長は「新設した生産・開発機能を駆使することにより、さらなる軽量化・高機能化が求められる次世代の自動車や通信用途において、ニーズに合致したコンパウンド樹脂製品の需要を取り込んでいく。また、ASEAN地域の顧客やパートナー企業と積極的に連携を図りながら、多様なニーズに応える革新的な製品を提供し、同地域の一層の発展に貢献していきたい」と述べている。

 同社の樹脂事業は、今回のタイでの生産・開発拠点の新設により、日本・中国とのアジア三極体制を構築し、今後、各拠点の相互連携を促進することで、自動車やエレクトロニクス分野を中心とした多様なグローバル需要に対応していく。