JSRの4-12月期 エラストマーの損失響き減収減益

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2021年1月26日

 JSRは25日、2020年度第3四半期(4-12月期)の連結業績を発表した。売上収益は前年同期比12%減の3168億円、コア営業利益48%減の161億円、営業利益59%減の126億円、純利益65%減の67億円となった。決算会見において宮崎秀樹取締役常務執行役員は、「全体として計画対比では強い進捗となり、コア営業利益は82%の進捗率となった。デジタルソリューションは、半導体材料を中心に好調に推移した。エラストマーと合成樹脂は、10-12月期の自動車およびタイヤ向け需要の回復により改善した」と総括した。

 デジタルソリューション事業は増収増益。ディスプレイ材料とエッジコンピューティング材料の販売数量が減少したが、半導体材料が販売数量を伸ばしたことにより増収となった。コア営業利益は半導体材料の販売数量の増加により前年同期を上回った。

 ライフサイエンス事業は増収減益。CRO事業(医薬品の開発支援事業)等の販売拡大により増収となったが、コア営業利益は先行投資の増加及び前年同期に発生した一時的収益の影響により減益となった。

 エラストマー事業は減収・コア営業損失。新型コロナウイルス感染拡大の影響による需要低迷により販売数量は前年同期を大幅に下回り、売上収益も大幅な減収となった。コア営業利益は、販売数量の大幅な落ち込みにより127億円の赤字となった。S‐SBRについては、上期は販売数量が同期比25%減だったが、4-12月期では同期比で15%減まで改善している。ハンガリー工場も、昨年12月から出荷を開始しており、「今後の販売増に期待している」と語った。

 合成樹脂事業は減収減益。新型コロナの影響による需要低迷により販売数量の減少に伴い、売上収益、コア営業利益とも前年同期を大幅に下回った。

 なお、通期業績予想については前回発表を据え置いている。また同日、社外取締役候補者に投資会社であるバリューアクトのデイビッド・ロバート・ヘイル氏を選任したと発表。その狙いについて宮崎常務は、「ヘイル氏が持つ国際性や知見などにより、当社の企業価値の向上につながる」と語った。

 

サンエー化研 シノムラ化学子会社化で産業資材を強化

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2020年12月7日

 サンエー化研は3日に都内で開催した2020年度上期(4-9月期)の決算報告に併せ、先ごろ子会社化したシノムラ化学工業(サンエー化研:51%、東ソー:40%、王子機能材事業推進センター:9%)とのシナジー創出や、新規開発の抗菌・抗ウイルステープ「バイプロテープ」の採用事例などの説明を行った。

産業資材セグメントの製品群
産業資材セグメントの製品群

 同社は、「軽包装材料」「産業資材」「機能性材料」の3つの主要セグメントを中心に事業を展開するが、粘着テープ用基材やラベル用剥離紙を主要製品として製造・販売する産業資材セグメントは、国内需要の鈍化に加え海外品の流入もあり、営業赤字が続くなど収益面での状況は厳しい。

 山本明広社長は今回のシノムラ化学の子会社化について、「シノムラ化学は当社の産業資材と同じようなビジネスを展開している。双方のシナジー創出により、早期黒字化を果たしていきたい」との展望を述べ、「事業規模の拡大により、 “サンエー化研 シノムラ化学子会社化で産業資材を強化” の続きを読む

ニチバン4-9月期 新型コロナ感染拡大で減収減益

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2020年11月30日

 ニチバンは26日、2021年3月期第2四半期(4-9月期)の決算説明会を開催した。売上高は前年同期比12%減の197億円、営業利益46%減の9億円、経常利益43%減の10億円、純利益46%減の5億円と減収減益だった。高津敏明社長は「新型コロナ感染拡大によるインバウンド消費の減少、スポーツイベントの自粛、患者・手術数の減少などが響いた」と説明した。営業利益は、販売施策と活動経費の縮減による6億円の増益要因はあったものの、販売・生産の大幅減と高利益メディカル事業の比率低下による13億円減が響き、結果的に7.5億円の減益となった。

 セグメント別に見ると、メディカル事業は

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コベストロの1-9月期 コロナ感染の影響で減収減益

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2020年11月27日

 コベストロの2020年度第3四半期(7-9月期)の連結決算は、売上高が前年同期比13%減の28億ユーロ、EBITDAは同7%増の4億6000万ユーロ、純利益は同22%増の1億8000万ユーロとなった。主要製品の販売量は同3%増となったが、販売価格の下落が続いたことで減収減益となった。第3四半期累計(1-9月期)では、売上高が同19%減の77億ユーロ、EBITDAは同37%減の8億4000万ユーロ、純利益は同72%減の1億5000万ユーロとなっている。

 7-9月期のセグメント別の業績では、ポリウレタン事業の売上高は前年からの販売価格の引き下げ圧力と原料価格の低水準が続いたことから、同11%減の13億ユーロとなったが、販売量増加とコスト削減策効果によりEBITDAは同12%増の2億2000万ユーロとなった。主要製品の販売量は同4%増加した。ポリカーボネート事業も販売価格の下落により売上高が同11%減の8億ユーロ、コスト削減効果や利益率の上昇によりEBITDAは同12%増の1億5000万ユーロとなった。主要製品の販売量は4%増加した。

 塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業の売上高は、総販売量の減少と平均販売価格の低下により同16%減の5億ユーロ、EBITDAは販売量と利益率の低下の影響を受け、同11%減の1億ユーロとなった。主要製品の販売量は、自動車産業などの需要が低下したことで7%減となった。

 なお通期業績予想については、すでに修正を発表しており、EBITDAは12億ユーロ(前回予想7~12億ユーロ)を見込む。コロナ禍から想定以上に回復傾向となり7-9月期は大幅な増益となったことを踏まえた。

ADEKA 3月期中間決算(13日)

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2020年11月16日

[ADEKA/3月期中間決算](13日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結=売上高138,631(▲5.2%)、営業利益8,961(▲0.7%)、経常利益8,362(1.0%)、純利益5,723(▲3.3%)。

太陽石油の4-9月期 販売減で減収も在庫評価益で増益

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2020年11月16日

 太陽石油は13日、2021年3月期第2四半期(4―9月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比1280億円減の1975億円、営業利益同59億円増の95億円、経常利益同55億円増の95億円、純利益同37億円増の67億円と減収増益となった。

 今期は、原油価格が緩やかに回復したものの、販売価格は前期に比べ低水準で推移したことに加え、コロナ禍による需要減少に対応するために、四国と山口の両事業所で稼働調整を行った。また山口事業所では定期整備工事も実施したことから、生産数量ならびに販売数量は前年同期比93万kl減の339万klと減少し減収となった。

 損益面では、前期末に多額の棚卸資産簿価切り下げ額を計上した結果、当期は原油価格回復に伴う在庫評価益が発生、各利益項目は増益となった。

リケンテクノスの上期 下期は対上期で増収増益を見込む

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2020年11月16日

 リケンテクノスは13日、2021年3月期上期(4―9月期)連結決算について、都内で説明会を開催した。売上高は前年同期比18%減の406億円、営業利益は39%減の17億円、純利益は同43%減の8億円の減収減益だった。

常盤社長
常盤社長

 常盤和明社長はその主因に触れ、「新型コロナウイルス感染症の拡大により、販売数量が約16%減少した」と説明。地域別売上高では北米・アジアでの減収幅が大きく、海外売上高比率は2.3ポイント下がり、41.4%となった。営業利益ベースでは、

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DICの1-9月期 化粧品顔料が苦戦し減収減益に

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2020年11月16日

 DICは13日、2020年12月期第3四半期(1-9月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比11%減の5143億円、営業利益13%減の256億円、経常利益23%減の230億円、純利益24%減の139億円となった。

 オンラインによる決算会見の中で、古田修司執行役員・最高財務責任者は「売上高は、出荷回復の傾向が見られたが、コロナ禍以前までには戻らず全セグメントで減収となった。営業利益は、

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