BASF PAがマッスルスーツに採用、軽量化に寄与

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2019年11月19日

 イノフィス(東京都新宿区)はこのほど、BASFのポリアミド樹脂「Ultramid(ウルトラミッド)」を採用したアシストスーツ「マッスルスーツEvery(エブリィ)」を発売した。

 マッスルスーツは重いものを運ぶ時などに腰への負担を軽減するが、さらなる軽量化によるユーザーへの負荷低減が求められていた。「ウルトラミッド」を採用することで、マッスルスーツの堅牢性と機能性を損なうことなく、重量を低減させた。さらに両社が協業して射出成型を適用することで、組み立て工程を簡素化し、製造コストの大幅な削減が実現した。

 イノフィスは東京理科大学発のベンチャー企業。2014年からマッスルスーツの販売を始め、累計出荷台数は4000台を超えており(今年4月現在)、アシストスーツ業界の大ヒット商品となっている。

ポリプラスチックス 新規COCエラストマーを上市

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2019年11月18日

 ポリプラスチックスは15日、新しい熱可塑性の透明なCOCエラストマー「TOPAS E‐140」を開発・上市したと発表した。

 新製品は、TOPAS Advanced Polymersが、独自のポリマー設計技術により、COCの結晶構造を制御して開発した新しい熱可塑性の透明エラストマー。「TOPAS」のもつ優れた特性と、エラストマーとしての機械特性を融合することで、従来のエラストマーでは困難であった用途への応用が可能になる。

 「TOPAS E‐140」は、そのユニークな特性により、ライフサイエンス分野、医療機器・医薬包装分野、電子デバイス分野での応用が期待されている。「TOPAS COC(環状オレフィン・コポリマー)」は、TOPAS Advanced Polymersが製造する非結晶性樹脂。高い透明性や水蒸気バリア性、低溶出性、低吸着性、耐薬品性などの優れた特長があり、医療機器・医薬包装分野、食品包装分野、エレクトロニクス分野などの幅広い用途で応用されている。

 ポリプラスチックスは「TOPAS」の新たな用途展開に向けて、ユニークな特性をもった「TOPAS E‐140」を開発・上市した。

帝人 電池交換不要な情報発信シート開発、実証試験を開始

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2019年11月15日

 帝人はこのほど、セルクロス(東京都文京区)・タグキャスト(東京都千代田区)と共同で、世界最高レベルの発電効率を誇る色素増感太陽電池を電源とする平面認証ビーコン「PaperBeacon(ペーパービーコン)」を開発したと発表した。

 色素増感太陽電池とは、色素が光を吸収して電気に変える仕組みの有機系太陽電池のこと。ビーコンは、「Bluetooth LE」という近距離通信を使用し、特定の位置に存在するスマートフォンなどの端末に情報を発信する機器である。帝人が2015年から展開している「ペーパービーコン」は、3次元空間に広く拡散するビーコンの信号を、独自開発した2次元シートにより「面」に制御して、混信を避けることができる。このため、デスクの隣同士に着席した際にも、個人ごとの位置情報を正確に発信できることが特徴だ。

 ビーコンは近距離に存在する端末に対して位置情報を届けることができることから、GPSの届かない屋内でのナビゲーションや、発信機付近の消費者に対する店舗情報の通知など、様々な用途で活用が進んでいる。一方、その普及に向けては、バッテリーの交換が設置上の大きな課題となっており、「ペーパービーコン」でも約1年半ごとの電池交換が必要だった。

 こうした中、帝人はその課題解決に向けて、電池交換が不要で、室内照明でも発電可能なシャープの色素増感太陽電池を電源に採用したビーコンモジュールと、2次元通信シートを独自技術により一体化することに成功し、電池交換が不要な「ペーパービーコン」を実現した。今回、同製品導入の第1弾として、プラスのオフィスでの多様な働き方をサポートする、座席管理システム「Suwary(スワリー)」に対応させ、実証実験を開始した。

 帝人は今回開発した電池交換が不要な「ペーパービーコン」を、フリーアドレス化が進む企業のオフィス向けに拡大展開するとともに、飲食のモバイルオーダーシステム「Putmenu(プットメニュー)」への対応や教育分野など、様々な用途に向けたサービス開発を進めていく。

ランクセス ホイール向け低遊離MDIプレポリマーを発売

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2019年11月13日

 ランクセスはウレタン加硫剤「バイブラキュア2101」で硬化した、新製品「アディプレンLow Free MDI(LFM)C525」を販売する。

 新製品はホイール用途向けに開発した、ポリカプロラクトンがベースの、遊離MDI含有量1%未満のプレポリマー。高い引裂強度や優れた耐疲労性、耐摩耗性など、卓越した性能と優れた動的特性を提供する。

 「バイブラキュア2101」で硬化した新製品は、96ショアA硬度を持つ。また、「バイブラキュア2101」の異なるグレードを使用することで、低硬度のエラストマーも可能だ。

 さまざまな負荷・速度・ホイール形状でテストを行い、ISO業界基準で追跡調査を実施した結果、業界の最も高い性能基準に匹敵することが実証された。優れた動的特性だけでなく、低い転がり抵抗によって省エネも実現する。

 低遊離(LF)イソシアネート技術により、硬化剤の性能を促進し、硬化剤沈殿によってエラストマー内に星形クリスタルを形成する「スターリング」現象を防ぐ。取り扱いが容易なことに加え、加工者に高い安全衛生水準を提供する。

 多様で複雑なホイール用途に向け、異なる硬化剤を混合することで、88~96ショアA硬度を可能にする、他のLF・MDIポリカプロラクトン製品も開発した。最終利用段階でのホイール性能を正確に予測するホイールモデルと合わせ、異なるホイールデザイン、異なる負荷・速度条件で、最適なソリューションを提案することができる。

三井化学 新規PU材がエレコムのスマホケースに採用

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2019年11月13日

 三井化学はこのほど、新規熱可塑性ポリウレタン「FORTIMO(フォルティモ)」が、エレコムの最新スマートフォンケース「極み」シリーズに採用されたと発表した。

 採用されたのは、iPhone11、Xperia5、Xperia8、Galaxy A20、AQUOS sense3、AQUOS sense3 lite、AQUOS sense3 basic、Android One S7のスマホケース。経年劣化による黄変を防ぎ、美しい透明感を持続させる特性が高く評価され、今回の製品群への採用となった。

 「フォルティモ」は、従来、技術的に難しいとされ実現できなかった「無黄変性」と「高弾性・高耐熱性」を両立し、「耐久性」にも優れる、三井化学が世界で初めて開発したポリウレタンエラストマー。「熱可塑性ポリウレタン」や「熱硬化・注型ポリウレタン」として、自動車用材料や衣料材料、スポーツ用品、高耐久性工業部材などの幅広い用途がある。

 同社は今後も、「フォルティモ」を用いて広く社会に貢献する、モビリティやヘルスケア、フード&パッケージングの分野を中心に、用途開発を加速していく。

日本ゼオン 「シナジーポリマー」の開発進む

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2019年11月13日

2021年発売目指す、顧客が試作品を評価

 日本ゼオンは2021年の販売開始を目指し、新規S-SBR「シナジーポリマー」の開発を進めている。住友化学とのポリマー変性技術・生産技術を組み合わせたシナジー効果により開発したもので、2種類の試作品を顧客に評価してもらっているところだ。

 一方は低燃費性を、もう一方は耐摩耗性を強化した。このほど開催した決算説明会で、今年度上半期のエラストマー事業のトピックスの1つとして、田中公章社長が紹介した。

 田中社長はまた、「シナジーポリマー」について

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宇部興産建材 珪藻土を用いた結露対策製品の販売を開始

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2019年11月12日

 宇部興産建材はこのほど、窓際の結露対策として珪藻土を用いて調湿効果をもたらす、「なのらぼ 珪藻土の結露とり」の販売を開始した。同商品は、ナノテクノロジーを用いた国産のスーパー珪藻土で作られた珪藻土タイル。吸水性が高い珪藻土の機能を上手く用い、結露の発生自体を抑制してくれる便利なアイテムだ。

窓のサッシに珪藻土タイルを置くだけ
窓のサッシに珪藻土タイルを置くだけ

 冬になると、室内外の温度差により結露が起こるが、放っておくと、窓のサッシ、ゴムパッキン、カーテン、床などに黒カビが発生し、健康に害を及ぼすとともに、家の寿命に悪影響を与える。

 これまで発売されている結露対策商品は、結露発生後に対処療法で施すことが問題だった。シートタイプのものは、発生した結露をふき取ることが必要だったり、吸水テープタイプはそもそも吸水量に限界があったり、交換の手間もかかるため、本質的に結露の対策ができていなかった。

 今回、開発した「なのらぼ 珪藻土の結露とり」は結露の発生自体を抑制しつつ、吸水をしてくれるという効果がある。3つの特長として、①群を抜く吸水量、②あらゆる窓に対応、③手入れ不要な手軽さ、が挙げられる。価格は、大(200㎜×2枚)、中(百㎜×4枚)、小(50㎜×2枚)と塩ビレール・両面テープ付2本の1セットで3500円(税別)、2セットで6300円(税別)となっている。

AOKI ビジネスコート発売、帝人Fの機能性素材を使用

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2019年11月12日

 AOKIは帝人フロンティアの「SOLOTEX(ソロテックス)」「MINOTECH(ミノテック)」などを使用したビジネスコートを発売する。販売するのは、AOKI「Active‐Tech(アクティブテック)」メンズ3WAYコート、ORIHICA「アクティブテック」メンズコート、AOKI・ORIHICA「アクティブテック」レディースコートの3種類。

 3WAYコートは表地にソフトで独特な感触と風合い、発色性に優れた新感覚素材「SOLOTEX SYNEX(ソロテックス・サイネックス)」を使い、撥水加工も施した。スタンドカラーの襟部分には専用のフードが収納されており、急な天候変化にも対応可能な機能性を持つ。新素材の中綿を使用したライナーは、コートから取り外すことができ、単品のベストとしてオフィス内の防寒着としても活用できる。

 メンズコートは、表地に「蓑」の構造に着想を得て開発した撥水素材の「ミノテック」を使用。水滴を転がし落とすため、急な雨でも安心して着用できる。ライナーをコートから取り外せるため、スプリングコートとしても使える。

 中綿には形態回復性・伸縮性に優れた「ソロテックス」と、吸湿発熱繊維の中でも最高クラスの、帝人フロンティアグループの東邦テキスタイル製素材「SUNBURNER(サンバーナー)」を使用。空気を多く含むことによる高い保湿性と、「サンバーナー」の吸湿発熱性により、軽く温かいコートに仕上がっている。

 レディースコートは「SOLOTEX FULFLAN(ソロテックス・フルフラン)」を使用したことで、ウール調で温かみがあり、さらに動きやすく快適な着心地を実現した。裏地にも保湿性の高い素材を使い、ストレッチ性も高く、表地の動きをサポートするため、スーツの上からでも動きやすくなっている。

 新製品は、AOKI・ORIHICA全店舗と、それぞれの公式オンラインショップで販売する。

旭化成 名大と世界最短波長深紫外レーザー発振に成功

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2019年11月6日

 旭化成は5日、名古屋大学未来材料・システム研究所の研究グループ(天野浩教授ら)と、室温パルス電流注入による271・8㎚という世界で最も短波長のレーザー発振に成功したと発表した。

 両者は窒化アルミニウム(AlN)基板を用いた深紫外(UV‐C)半導体レーザーの共同研究を進めている。同研究のUV‐C半導体レーザーは、旭化成のグループ会社であるCrystal IS社が製造するAlN基板を使用した。

 Crystal IS社のAlN基板は、二インチでかつ1000個/㎠レベルの低い欠陥密度が特長で、今回のUV‐Cレーザー発振に大きく寄与している。これまでの半導体レーザーは、発振波長336㎚にとどまっており、今回の結果は、世界に先駆けてUV‐C帯への短波長化の道を切り開いた。

 UV‐C波長帯の半導体レーザーが実現できれば、ガス分析などセンシングへの応用、局所殺菌、DNAや微粒子などの計測・解析といった、ヘルスケア・医療分野への応用が期待される。今回の成功のキーポイントとして①レーザーの光を閉じ込める層に特別なp型層を用いて抵抗を下げたこと②欠陥の少ないAlN基板を用い光散乱による損失を抑えたこと③旭化成での最先端の薄膜結晶成長技術と名大での卓越したプロセス技術・評価技術を融合させたことが挙げられる。

 今後も旭化成と名大は、共同研究をさらに発展させることにより、UV‐C半導体レーザーの室温連続発振と実用化を目指して開発を進めていく。なお、今回の研究成果は、10月30日付の「Applied Physics Express」オンライン版に掲載された。

BASF 消泡剤の新製品発売、主な食品接触材料規則に準拠

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2019年11月5日

 BASFは新しい消泡剤「Foamaster(フォーマスター)WO2360」を発売した。新製品は接着剤に関する中国の食品接触材料規則に初めて準拠したほか、米国、ドイツ、スイスなど主要な食品接触材料規則に準拠している。

 この白色オイルベースの消泡剤は、持続性に優れた消泡効果を発揮し、アクリル系PSAシステム全般への適合性や、接着剤配合の保管中に高い耐油性を示す。紙コーティング剤に適用すると、優れた消泡性と素早い消泡時間により、高い消泡効率を発揮する。

 汎用性があり、食品と接触する紙コーティング剤処方、バリアコーティング、紙や板紙向けなど広く適用することが可能で。これにより顧客が複数の消泡剤を在庫する必要がなくなる。